RedFire製エアコッキングガン「モシン・ナガン M1891/30 狙撃銃型」です。
モシン・ナガンライフルは帝政ロシア時代に開発されたボルトアクションライフルで、幾度も改修を受けながら日露戦争、第一次世界大戦、第二次世界大戦と多くの戦争でロシアの主力小銃として使われ続けました。
中でもスコープを搭載した狙撃銃モデルは、独ソ戦において多くのスナイパーに愛用され、映画や漫画の世界で印象深い活躍をしています。
今回紹介するトイガンはRedFireというメーカーから販売されている物ですが、類似品が複数メーカーから発売されています。
エアコッキング式のみならず、ガスボルト式もリリースされていますが、いずれもブランドを変えているだけで、中身は同じ製品のようです。
中国製トイガンのモシン・ナガンは、元をたどると「Zeta lab」の製品(過去にブログにて紹介)が最初のようですが、この銃自体も日本のメーカー「K.T.W」のエアコッキングガンをコピー・改修した物です。
Zeta製品は箱出し状態でまともに作動しないほどの問題児でしたが、コピーの段階である程度改修はされたようで、この製品ではとりあえず作動については問題なく動きます。
一方で、外観についてはZeta製と比べると各部に造形の甘い部分があったり、木部の仕上げが安価な家具のような質感だったり、クオリティの低下を感じる部分も少なからずあります。
取扱説明書は写真を多数使用し、わかりやすく解説してあります。
HOP機構は可変式で、フレーム上の穴から六角レンチを挿し込んで回し調節する、イモネジ方式です。
給弾はトリガー前方フレームに内蔵されたマガジンスペースにBB弾を流しこむスタイルです。
ノッチを押すと画像のように蓋が開放されます。
中にあるゼンマイを、止まるまで回します。
カチッ、カチッとクリック感があるので巻き終わりは分かりやすいです。
ゼンマイの中心に見えるのは赤い糸で、チャンバーに弾を送り込む給弾スプリングを引っ張っています。
この状態でBB弾を入るだけ流し込み、蓋を締めるとロックが解除され、スプリングでチャンバーにBB弾が送り込まれる仕組みです。
独ソ戦における標準的な赤軍狙撃兵の軍装です。
カースカ(ヘルメット)は被らず、ピロトカ(舟形帽)のみの軽装スタイルです。
防寒と擬装目的でパラトカ(ポンチョ)を羽織っています。
パラトカを着る事で身体のシルエットを人型に見えないようにすることで被発見率を低下させる意図があったようです。
大戦中は専用装備として、迷彩柄のカバーオールや、ほぐした麻縄や布片を縫い付けたギリースーツのような擬装服も支給されたり、個人で工夫して迷彩効果を高める努力をしていました。
実際に運用してみると、基本設計が古いぶん、全長の長さが身に染みます。
移動する際にも油断しているといろんなところにぶつけてしまい、大いに慌てました。
こちらの軍装は番外編、アメリカの戦争映画「戦略大作戦」に登場する米軍スナイパーの装備例です。
ロケ地での小道具調達の都合によるものか、この兵士だけ「モシン・ナガン M1891/30 狙撃銃型」を使っていました。
映画視聴中は熱中しているのとテンポの良さで気になりませんが、何度も視聴していると、「おや?」と気づいたものです。
実際であれば「スプリングフィールドM1903A4」が考証的に正しいわけですが、ともに大戦中の歩兵銃という事もあってか、意外と違和感無く見過ごしていました。
【商品紹介】
RedFire製品は、現在安定流通していないため、他社製品を紹介いたします。