日本軍のマズルカバー ~ 日本陸軍 銃口蓋 (海外製・複製品)

「銃口蓋(じゅうこうがい)」とは、読んで字のごとくマズルキャップのことです。

日本軍が国産小銃を生産・配備していた初期の頃、射撃時に銃身が破裂する事故が頻発し、その原因究明の結果、銃身内に異物が混入するのを防ぐため射撃時以外は常に銃口に蓋をするという対策が取られたのが銃口蓋採用の経緯です。

 

 

実のところ、常に銃口蓋を装着することで、異物混入が防げる一方、北満などの厳寒地では温度差から発生する結露によって、銃身内に錆が生じる悪循環も生んだと聞きます。

「過ぎたるは及ばざるが如し」という言葉を思い出しますね。

 

 

銃口からの異物混入を防ぐ便利グッズである一方、新兵にとっては、ひとたび紛失すれば発見するまで捜索しなければならない厄介な代物でもあります。

光人社文庫や戦争映画(特に戦後間もない時期の)で描かれる、いわゆる内務班ネタを見聞きした日本軍マニアな私にとっては、歩兵銃の菊の刻印と共に、陰湿な初年兵いじめに繋がる負のイメージもあります。

この銃口蓋、無くしたら大変な「天皇陛下からの賜り物」でありますが、市井の軍装品店で容易に購入できたそうです。

あらかじめそういう店で「員数外」を調達しておいて「状況」に備えるのが古兵の嗜みだったりするんでしょうね。

 

 

さて、前説が長くなってしまいましたが、今回紹介の銃口蓋は海外の複製品です。

銃口蓋には真鍮製やベークライト製、セルロイド製など素材・形状にいくつも種類があるそうですが、このアイテムはベークライト製の物を再現したもので、素材はプラスチックです。

 

 

単なる一体成型品ではなく、内部にバネが仕込んで有る凝った作りになっています。

実物を手にしたことがないので断定はできませんが、かなり忠実な複製品と思われます。

 

 

① 銃口蓋を銃口に被せます。

 

 

② 銃口蓋を押し込みながら、ひねります。

 

 

③ 銃口蓋はバネのテンションで固定されます。

 

 

続けて見るとこんな感じです。

 

 

私の参加しているサバイバルゲームでは、ゲーム開始直前までマズルキャップや手袋等で銃口を塞いでおくのがレギュレーションで定められています。

 

 

なので、銃口蓋は便利なアイテムで、フィールドでは大変重宝しております。

 

 

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