“超”ベストセラー・アイテム ~ 中国人民解放軍 56式小銃 チェストリグ (実物)

中国人民解放軍の「56式自動歩槍 弾倉袋」です。

ミリタリー市場では「56式AKチェストリグ」として知られる装備品で、武器輸出のみならず、様々な国で類似品が模倣製造されており、現在でも世界中の紛争地帯で目にするベストセラーアイテムです。

 

 

この装備は1950年代から製造されているため、製造時期ごとに色や形状の細かな違いが見られます。

 

 

画像の物は1950~1960年代製に多く見られる、土黄色(カーキ)の色味の個体です。

 

 

こちらは1980年代製で、軍緑色(ダークグリーン)の綿幌布で作られています。

 

 

並べてみると、色の違いが一目瞭然です。

 

 

中国人民解放軍では、建軍初期からチェストリグスタイルの弾薬ポーチが広く用いられていました。

 

 

中国人民解放軍がソビエト連邦の技術支援のもと、「AK-47(3型)」をライセンス生産したのが「56式自動歩槍」です。

そして、同時に採用されたのが今回紹介するチェストリグ型マガジンポーチになります。

 

 

人民解放軍で使われたマガジンポーチには、ソ連軍がAK-47と同時に採用したショルダーバック型マガジンポーチを模倣した物もありますが、数量的に普及したのはチェストリグ型です。(資料画像ではショルダーバッグ型の着用例も見られます)

 

 

画像の1960年代製造品は最も標準的な特徴を備えており、向かって右端の包帯入れの内部がビニール質の防水処理をされているタイプです。

 

 

こちらは初期の特徴を持つモデルで、ネットオークションで手にいれた中古品なのでエッジが擦れて退色もあり、だいぶ使い込まれた一品です。

 

 

残念ながらタグ・スタンプは消えてしまっており、製造年度や製造工場の情報は確認できません。

 

 

ショルダーハーネスは一般的な、結び目でサイズ調節するタイプです。

更に古い最初期型では、アルミ製金具で調節する作りになっています。

 

 

ショルダーハーネスの端末は金具でカシメられており、初期型らしさが感じられる丁寧な作りです。

 

 

1980年代以降生産された物(緑色のほう)は端末処理はされておらず、作りの差は歴然です。

 

 

ウエストストラップの端末は折り返し縫いされており、ほつれないように処理してあります。

 

 

ここも、製造年度の新しい物では縫わずにノリで固めてあるようで、省力化されています。

 

 

チェストリグの収納品一覧です。

 

 

中央の三つのポーチはマガジン収納用です。

縦に長いこともあり、蓋を閉めなくてもマガジンが抜け落ちる事はまず無いです。

 

 

マガジンポーチの入り口部分には、防水ビニール素材で内張り加工されています。

 

 

マガジンポーチの両隣の小型ポーチには、弾薬包を収納します。

 

 

ポーチの内部は画像のようになっています。

サイズがちょうど良いためか、ベトナム戦争やアフガニスタン紛争では、鹵獲した米軍やソ連軍の兵士が手榴弾入れとして使用している様子が見られます。

 

 

弾薬包はそれらしい形のアンコを自作しました。

 

 

向かって左端は小銃手入れ油缶入れです。

 

 

ポーチの中にはメンテナンスツールを差し込むスペースが設けられています。

 

 

手入れ油缶とメンテナンスツールはいずれも中国製の実物を入手しました。

 

 

ポーチ内部の様子です。

 

 

向かって右端の包帯入れは、初期型では防水処理はされておらず、代わりにビニールシートが付属しています。

 

 

見てのとおり、蓋の内側も他のポーチ同様、幌布製そのままです。

 

 

内部も同様に、防水加工はされていません。

 

 

付属のビニールシートで包帯を包んで、防水対策するようです。

 

 

ビニールシートはそれなりに頑丈で、表面は艶があり、裏面はシボ加工されたつや消し素材です。

 

 

人民解放軍の「圧縮包帯」です。

 

 

私の所有している包帯は、ベトナム戦争中に北ベトナムへ援助物資として供与された、いわゆる「援越装備」で、漢字表記の裏面には英語表記がプリントされています。

 

 

こちらは私が最初に購入した56式チェストリグです。

カーキ系と濃緑系の布地が混用された、こんなタイプもあります。

 

 

だいぶ使い込んで退色していますが、カーキと言うよりは黄緑色に近い色合いです。

 

 

近年入手した未使用品の56式チェストリグと比べると、縫い目やシワの色落ちの違いが判ります。

 

 

並べてみると色味の異なる様子が良くわかります。

人民解放軍の装備品の色は、時代が新しくなるにつれて、だんだんとカーキからグリーンへと変化していきました。

 

 

1970年代の装備品は、旧日本軍を思わせるカーキ色です。

 

 

1980年代の装備品は、迷彩効果を考慮してか、濃緑色に統一されています。

 

 

運用アレンジ例として、アフガニスタン紛争時のソ連軍のスタイルを再現してみました。

アフガニスタン駐留ソ連軍の兵士の間では、中国製もしくは模倣製造されたチェストリグが流行していました。

画像ではRPK-74軽機関銃のロングマガジン、各ポケットにはRGD-5手榴弾や圧縮滅菌包帯を収納しています。

 

 

56式チェストリグは余裕のある作りなので、AK-47でもAK-74でも、どちらのマガジンも収納できます。

 

 

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