56式半自動歩槍（中国製SKSカービン）のモデルガンが手に入ったので、人民解放軍装備を合わせてみました。
1960年代から1980年代の中国人民解放軍歩兵装備です。
この時期の主力小銃はセミオートマチックの56式半自動歩槍でした。
有名な56式AKは指揮官クラスの自衛火器扱いで、配備数は多くありませんでした。
せっかく外観のリアルなモデルガンが手に入ったので、教範に基づく執銃動作を再現してみました。
「担え銃（になえつつ）」で、手の甲を見せる持ち方が独特ですね。
匍匐前進の様子です。
軍装は1979年に起こった中越戦争を想定し、解放帽に草木による擬装を施しています。
中越戦争では人民解放軍兵士の多くがゲートルを巻いている姿が見られます。
56式半自動歩槍は射程、命中精度に優れた優良兵器でしたが、中越戦争ではAK-47を主力とするベトナム軍に対し、火力において苦戦する事となりました。
小銃の連射能力もそうですが、中国側が手榴弾を主たる制圧火力としていたのに対してベトナム側は抗米戦争で鹵獲した米軍のグレネードランチャーを大量に運用しており、直射火力でも撃ち負けていたそうです。
近接戦闘では不利とはいえ、56式半自動歩槍は命中精度や射程距離はAK-47より優れているので、中・長距離やひらけた戦場では有効に活用できました。
装備されている折り畳み式銃剣は、モデルガンでは初期型や儀仗銃のナイフ形が再現されています。
量産型の多くは中国独自にデザインが変更された、マイナスドライバーのような形状のスパイクバヨネットが装備されています。
ヘルメットを被らず（支給されていない）、ゲートルを巻き、56半を構える様子は、中越戦争における人民解放軍装備の魅力が良く表れていると思います。
いわゆる人海戦術、人民戦争論に裏打ちされた人民解放軍の姿は、中越戦争と言う容赦ない現実に晒される事で、迷彩服やスチールヘルメット、突撃銃に取って代わられていきます。
中越戦争では銃剣を交える白兵戦も行われたようで、中国・ベトナム双方に戦況が記録されています。
中国側の銃剣の威力は、ベトナム側に「非人道的」と非難される位には、威力を発揮したようです。
