1960~1970年代的空軍傘兵 ~ 中国人民解放軍 空軍 空降兵装備 [56-1式小銃 (AKS-47)]

1965年から1980年代中頃の「中国人民解放軍 空軍 空降兵(空挺部隊)」装備です。

 

 

着用しているのは、1978年制式の「78式軍服」です。

「78式軍服」は、被服の素材を綿から化繊に変更したモデルで、裁断や色調は「65式軍服」と大差ありません。

 

 

陸軍と違い、空軍ではズボンが青色になっています。

ジャケットは陸軍と全く同じです。

 

 

人民解放軍では「87式迷彩服」が採用されるまで制服と戦闘服の区別は無く、空軍兵士は野戦でも青いズボンを着用していました。

 

 

空降兵の基本装備です。

この状態で武器を持てば、空挺部隊の軽装備完成です。

 

 

陸軍歩兵との装備品の違いは、「65式傘兵ヘルメット」「65式傘兵靴」「65式傘兵水壺」等で、必要に応じて「65式傘兵背嚢」も携行します。

 

 

降下靴は空降兵専用に作られた「65式傘兵靴」です。

空挺部隊は落下傘降下するため、丈夫でクッション性の高い降下靴が支給されています。

 

 

一般兵の解放靴が幌布製でゴム靴底の簡素なズック靴なのに対し、傘靴は革を使用し、靴底も分厚く作りが全く異なります。

 

 

空降兵専用装備の「65式傘兵水壷」です。

 

 

「傘兵水壺」は水筒本体と飯盒を組み合わせた多機能水筒で、のちにほぼ同型の「78式飯盒水壺」が一般部隊向けに採用されています。

 

 

「56-1式自動歩槍(中国製AKS-47)」を装備した空降兵です。

「56式沖峰槍弾倉袋」と「65式傘兵背嚢」を装備しています。

 

 

「65式傘兵背嚢」の左側面には、水筒収納ポーチがあります。

 

 

「65式傘兵背嚢」の正面には、携帯スコップを縛着しています。

 

 

「65式傘兵背嚢」の右側面には、対戦車手榴弾収納ポーチがあります。

 

 

被っているのは「65式傘兵ヘルメット」です。

画像は落下傘降下時の、風避け耳当てを装着した状態です。

 

 

耳当てはドットボタンで留められており、降下後は速やかに取り外し、戦闘に移行できます。

 

 

資料画像を見ると、戦車帽のような頭巾型降下帽もよく使われています。

なお、このヘルメットはグラスファイバー製で、外見に反して防弾機能は一切ありません。

 

 

武装は、1963年に制式採用された「56-1式自動歩槍(中国製AKS-47)」を装備しています。

 

 

「56-1式自動歩槍」はストックが折りたたみ式でコンパクトに携行出来る為、空挺部隊の他に歩兵部隊指揮官や、戦車兵の護身用、偵察部隊等に配備されました。

 

 

空降兵は数日分の物資を自分で持ち運ぶ必要があるため、背嚢は大型で容量も多目に出来ています。

 

 

手にしているのは東京マルイ製スタンダード電動ガンの「AK-47S」です。

フロントサイトポストの形状や刻印等、細部に違いはありますが、「56-1式自動歩槍」の代用として、サバイバルゲームで活躍しています。

 

 

同時代の諸外国の空挺装備に比べれば簡素な物ですが、それでも背嚢のボリュームの為、結構重装備感はあります。

 

 

背嚢の水筒入れ部分の様子です。

 

 

「65式傘兵水壷」を収納するにあたって、水筒カバーは外して本体のみにしています。

 

 

水筒収納部分は紐で絞れるので、脱落防止もしっかりしています。

 

 

「65式傘兵背嚢」には対戦車手榴弾が1発収納出来ます。

 

 

人民解放軍では「抗坦克手榴弾」と呼ばれる装備で、ソ連製RKGシリーズを基に独自開発した物を装備しています。

 

 

モデル品は見つからなかったので、ボール紙とガムテープで自作しました。

 

 

雑な作りですが、安全ピンはダミー手榴弾から拝借して、背嚢収納時にはそれなりに見れる程度にはなったかな、と思います。

 

 

対戦車手榴弾は1950年代に登場したタイプで、弾頭が成形炸薬弾で、投擲するとパラシュートが飛び出し、垂直に目標に命中するように工夫されています。

 

 

対戦車無反動砲やロケット砲が普及すると一線を退きましたが、現代では簡便で効果的な奇襲兵器として再評価され、中東の市街地戦でテロリストが使用する例が増えてきているそうです。

 

 

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