中国のトイガンメーカー「黄河」から発売されているエアコッキングガン「AK-47」です。
商品名は「3211-A3」という適当に付けられた名称ですが、中国製トイガンではお馴染みの権利関係ごまかしネーミングです。
「黄河」は「YIKA」と並び、いわゆる格安海外製トイガンのメーカーとしてよく耳にする名前です。
外箱の側面には、バリエーションモデルが記載されています。
箱の中身は色々詰まっていて一見お得感がありますが、実用的かというとそういうわけでも無いんですよね…。
付属品としてBB弾、スリングベルト、それに分割式のストックを本体に装着する為のネジとドライバーが付属しています。
工具まで付属しているとは、ある意味至れり尽くせりです。
付属品のスリングベルトは特に中国軍を再現とかでは一切無く、単純に安っぽい薄手のナイロンと茄子環を組み合わせたブラックスリングです。
当然のように使わずじまいで箱にしまったままです。
ストックは分割して梱包してあるため、自分でネジ止めする必要があります。
ネジ止めしてみると、なかなかに存在感がでてきました。
実銃には無いネジ止め位置ですが、そこは廉価版ゆえご愛嬌。
実物では木製の部分は、木目風のプリントがなされており、これがなかなか良い雰囲気で気にいっています。
フロントサイト付近のフレームにはスリング金具と黄河の刻印があります。
このスリング金具、いかにも貧弱でスリングの取り付けは躊躇してしまいますね。
コッキングハンドルの作りは独特で、ピストンに連動した鉄板の上に樹脂製のハンドルを被せて接着しているようです。
それなりに丈夫そうな作りではあります。
鉄板の通るスリットのみ画露出しており、コッキングしても内部を確認することはできません。
セレクターは完全なモールドで、作動させる事はできません。
ついでに言うと、安全装置に該当する機能も確認できませんでした。
マガジンはオール樹脂製で、前面にスプリングが露出しています。
何となく懐かしさを感じる、いささか古臭い作りです。
構造は昔懐かしいリザーブタンク方式で、逆さにしてシャカシャカ振って弾丸を装填します。
給弾口付近は特徴的で、電動ガンに見慣れた目には新鮮に見えます。
もちろん、電動ガン用マガジンとの互換性は一切ありません。
マズル付近も、デフォルメはありますが、AKらしい雰囲気でまとめてあります。
廉価商品としては妥当な処理でしょう。
フロント周りの形状も、AK-47らしさをよく表現してあります。
同様に、フレーム付近も雰囲気は悪くありません。
バットストックも樹脂製です。
形状は極力実物風に再現する努力が見て取れます。
外観上はほぼオール樹脂製で重量感は全くありませんが、おかげでとても軽くて片手射ちも余裕でできます。
実物大と言う事もあり、遠目には電動ガンとも見劣りする事はないでしょう。
廉価なトイガンは大抵威力は低い物ですが、このAKは意外にも初速91m/sをはじき出しました。
どうりでコッキングが重いわけです。
タンジェントサイトはライブで可動します。
オール樹脂製で甘甘ですが、一応クリック感もあります。
初速は高いですがHOP機能は搭載されていません。
そのため、弾道は山形に落ちていき、飛距離は短いです。
タンジェントサイトを最大に上げて射撃してみたところ、曲射弾道で目測20メートル先の標的に何度も命中しました。
全体になかなか良く出来たアイテムですが、樹脂丸出しの外観は安っぽさ全開でしたので、塗装の練習もかねて、タミヤの缶スプレー「ガンメタル」で塗装してみました。
模型用塗料と言う事もあり、ガンメタルの色調も実銃らしさからは離れてしまっていますが、それでも質感は向上したものと自負しております。
フレーム・マガジン付近も、箱出し状態にくらべて金属的風合いが出てきて良い雰囲気になりました。
フラッシュを炊いた状態では、質感の向上がより顕著に感じられるかと思います。
画像は「1990年代 ベトナム人民軍装備」にて決めてみました。
性能はともかく、実売価格¥2,000台で実物大のAK-47が手に入ると考えれば、コスプレ用と考えれば、お買い得な一品と言えましょう。
【商品情報】
「クラウンモデル AK47 10歳以上 エアーコッキングライフル ブラック」…現在もっとも入手しやすいエアコッキング式AK-47です。日本のメーカー「クラウンモデル」発売なので、品質面も安心です。