第二次世界大戦当時のドイツ国防軍の主力小銃「モーゼルKar98k」のタナカ製エアコッキングガンです。
タナカからは以前からガスガンでリリースされていたモーゼルですが、その実射性能はお世辞にもサバイバルゲームで活用できる物とは言えませんでした。
今回、購入した本製品は、サバイバルゲームでの使用を考慮し、実射性能を追及したとの触れ込みで発売された物で、ならばと思い購入しました。
取扱説明書はわかりやすい解説で、さすが日本製と納得の内容です。
初速は80m/s台後半で安定しています。
実射性能も、弾道が真っ直ぐで良く飛びます。
東京マルイのVSR-10と比較できるレベルの性能です。
全長は日本の九九式短小銃と同じ位です。
大戦当時の銃としては、これでも短めで取り回しやすいほうです。
モーゼルKar98kのトイガンは複数のメーカー(特に中華コピー品)が手頃な価格で流通しているので見慣れた形ですが、ストックの質感や金属パーツの仕上げはさすがにモデルガンに定評のあるタナカ、確かな存在感があります。
レシーバーとストック周辺です。
ボルトアクションならではの細身のスタイルが魅力です。
ちょっと暗くて見えづらいですが、ボルト部分は完全な円筒で黒メッキされているようです。
エキストラクターにあたるパーツは省略されています。
あくまで、実射性能重視のためのデフォルメですね。
リアサイトはタンジェントサイト式です。
レバーを押して射程距離を調整する、シンプルでわかりやすい作りです。
タンジェントサイトの下にはHOP調整レバーがあり、これをスライドさせてHOP調整します。
クリック感があるので操作しやすいです。
タンジェントサイトの左側面にはスコープ装着用レールが基本装備されています。
サイトを最大に上げるとこのくらいになります。
レシーバーを真上から見ると、ボルトの円筒形っぷりがわかるかと。
ボルト後端からリアサイト辺りのメカニカルな所が格好良いです。
同時代の軍用ボルトアクションライフルに、おおむね共通のデザインともいえます。
ボルト後端には安全装置があります。
左側に傾いたレバーがそれです。
このレバーを右側に傾けるとセーフティがかかります。
ボルト操作の要領です。
まずは普通の状態。
ボルトを水平に起こします。
実銃だと、この次点で撃針がコックされます。
ボルトを一杯に引ききります。
この段階でピストンがコッキングされました。
あとは元の状態にボルトを戻せば、射撃可能です。
ボルト付近を斜めから見たところです。
ボルトを起こしたところですが、元々ボルトが曲がっているため、日本軍やソ連軍の小銃のようにボルトが真上に来る事はありません。
画像でボルトを引ききった状態になります。
実際に撃ってみると、ボルトストロークは短めで速射性に優れています。
トリガー周りです。
トリガー前方のパーツはマガジンリリースボタンです。
リリースボタンを前方に押すと、マガジンが抜け出てきます。
装填はVSR系のようなマガジン方式です。
マガジン自体はオール樹脂製で、装弾数は24発です。
KTWのような銃本体の装弾スローブに弾をこめる方式と比べると再装填のし易さがまるで違い、よりサバイバルゲーム向きの良い設計だと思います。
底部のみ亜鉛製の機関部下部を模したパーツが付いています。
それもあって、大きさ的にドイツ軍弾薬ポーチに収納できないのがちょっと残念です。
マガジン挿入口です。
縦長の開口部は弾薬の全長より長く、マガジンが弾薬ポーチに入らないのも仕方のないところ。
フロント側のスリングスイベルは上下ストック装着リングと一体成型です。
ストックは木製で、なかなか良い色合い・質感だと思います。
M1ガーランドと比べ細身に感じられ、銃自体の重量も重すぎず、使いやすいです。(比較までに使用した感じだと、KTWの三八式のほうが更に細身で軽いです)
バットストックはカップタイプで肩付け時のフィット感もなかなかです。
ストック側面には実銃どおりに打刻がしてあります。
ストックにはナチス時代の鷲章が刻印してあります。
トイガンといえど、ハーケンクロイツが使えるのは日本だからでしょうね。
バレル付近です。
フロントサイトガードと着剣装置の形状が独特です。
大戦時の小銃はバレルが細身でシンプルなのが魅力です。
フロントサイトのガードは別パーツです。
実銃だと破損して脱落している固体も多いようです。
着剣レールは独特で、着剣時には銃剣のグリップ内にクリーニングロッドが内蔵される形になります。
なお、デニックス製の複製銃剣は着けられませんでした。
【商品紹介】
★タナカワークス製品に限らず、トイガン全般にも言えることですが、再生産のタイミング次第で流通状況が極端に変わります。現在、タナカ製品に準ずる構造で実射性能も高いのはS&T製品になります。