PPSh-41サブマシンガン用マガジンポーチです。
紹介するのは海外製の複製品です。
この複製品は、第二次世界大戦中のモデルを再現してあります。
実物は形状違いのバリエーションが無限にありますが、本品は蓋留めが木製のトグルボタン仕様です。
背面にベルトループが設けてあります。
素材はコットンウェッブ製です。
蓋を閉じた状態です。
ポーチ中央にある小型のポケットは、オイラー缶などの付属品を収納する為の物と思われます。
ポーチ本体の素材は少々柔らかすぎる印象ですが、織りは粗めでソ連時代の装備品らしさを再現する努力が垣間見えます。
マガジンを収納した状態です。
マガジン形状に沿って、ポーチ全体が湾曲しています。
実銃では結構な重量がかかるところですが、とりあえず電動ガン用マガジンに関しては問題なく使える強度はあります。
この複製品は生地が柔らかい為、蓋を閉じていても扱い方によっては中身が飛び出てしまうような不安もあります。(幸い、今のところ不測の事態は発生しておりません)
蓋の裏側にタグスタンプが押印されています。
複製品でスタンプが再現されているのは拘りが感じられて嬉しいです。
PPSh-41のバナナ型マガジンは厚みがあり大柄ですが、3本綺麗に収納出来ました。
実物との比較です。
左が実物で、戦後の東欧同盟国で作られたと思われるデッドストック品です。
実物のほうは製造年代の違いから、ベルトループはナイロン製です。
生地の色も明確に異なり、複製品のほうは戦時品を良く再現してあるのがうかがえます。
大祖国戦争後半期の労農赤軍歩兵装備です。
ヘルメットを背嚢に縛着した様子を再現してみました。
戦時中の赤軍装備は基本装備を装備ベルトに吊るしているので、腰回りに重量負担が掛かりがちです。
戦闘で動き回ると、だんだん装備品が身体正面に寄ってくるのがなかなか厄介です。
装備しているのは「PPSh-41短機関銃」です。
この銃は第二次世界大戦全期間を通して「ペー・ペー・シャー」の通称で赤軍兵士に愛用されました。
トカレフ7.62㎜拳銃弾を発射する短射程の自動火器ですが、第二次世界大戦当時の設計だけに、現代のアサルトライフルに近い大きさです。
バナナマガジンは大戦途中から支給された物で、初期のドラムマガジンに比べ装弾数は減ったものの、取り回しが良く、複数携行するのに便利な点、製造コストが低い点から広く普及していた様子が当時の映像資料でも確認できます。
労農赤軍(ソ連軍)の戦時装備はサスペンダーが無いので前述の不便さはありますが、丈夫な作りで構造が単純なので、金具を多用し凝った作りのドイツ軍装備と比べると、意外と着装し易いのが長所です。
当時の映像資料を確認すると、概ね一人当たりのマガジンポーチの支給は1個が標準だったようです。
マガジンポーチに使われているトグルボタンは、扱いに少々馴れというか、コツが必要ですが、わりと扱いやすい構造だと思います。
PPSh-41のバナナ型マガジンは、ドイツ軍の「MP40機関短銃」や米軍の「トンプソンM1A1サブマシンガン」と比べ、ひときわ厚みがあり、ごついです。
【商品情報】
「ドイツ陸軍戦史: Wehrmacht 大型本 – 2001/6/1」…上田信画伯によるイラスト&マンガで、戦史・兵器・軍装が一望できる書籍です。