日本陸軍の「認識票」、アメリカ軍で言うところの「ドッグ・タグ」に当たります。
中田商店で受注生産されていた複製品で、発売当初は希望の番号を刻印してもらえたので、私は地元宮崎県にちなんで「歩兵第二十三連隊」とし、適当な番号を振って製作して貰いました。
刻印内容は、統一した仕様は無かったみたいで、時期や部隊によってまちまちです。
刻印方法は、打刻ではなく彫刻です。
ご覧の通り、刻印されているのは、せいぜい部隊名と番号程度で、非常に情報量が少なく、連隊の保管記録が無ければ本人確認は無理でしょう。
また、米軍やドイツ軍の認識票では同じ物を二枚持たせたり、二つに分割できる造りにして戦死時の認識票の管理を円滑にしてありますが、日本陸軍ではそのような配慮は一切見られません。
認識票の着装の仕方は、ボールチェーンでネックレス式に首からぶら下げる米軍式と違い、綿製丸紐で右肩から左脇下にかけてたすき掛けにするのが特徴です。
恐らく爆風などで身体から紛失するのを防ぐ為の配慮でしょう。
日本陸軍の認識票の歴史は意外と古く、日露戦争当時には既に支給されており、デザインも殆ど変わっていません。
材質は真鍮製ですが、中には竹製の物もあり、その存在を知った時は、本当に認識する気あるのか?という疑問が沸いてきたものです。
さすがに認識票の素材までケチる事は考え難いので、補給が途絶した現地部隊で自作した物ではないかと思います。(というか思いたい…orz)
【商品紹介】
「陸軍 認識票 レプリカ 15年戦争 日本軍 軍隊 戦時資料」…真鍮製の精巧複製品です。実物通り、板紐付きです。(この製品は刻印済みですが、希望する刻印ができる製品については、楽天市場のリンクからご覧ください)