マカロフPM 中型自動拳銃 (KSC製・ガスBLK)

日本のトイガンメーカー「KSC」から発売されている「マカロフPM 中型自動拳銃」のブローバックガスガンです。

「マカロフPM」は通称で、正式名称は「PM(ピストレット・マカロバ)」と、そっけない表記になります。

 

 

マカロフPMはソ連軍で1951年に制式採用された軍用銃で、冷戦時代に広く普及したソ連製主力拳銃です。

また、同盟諸国にも輸出されたり、ライセンス生産などのバリエーションも多岐に渡ります。

 

 

実銃の知名度に比べ製品化に恵まれなかった拳銃ですが、2015年に念願のトイガン化が果たされ、私も嬉々として購入した次第です。

 

 

付属の取扱説明書はページ数も多く冊子になっています。

 

 

操作方法以外にも、実銃の歴史解説にページを割いている点は、KSC製品の拘りを感じる点で、読んで楽しく勉強にもなるのが嬉しいですね。

 

 

もちろん、銃の機能解説も図説で分かりやすく解説してあります。

専用工具によるHOP調節のやり方も一見して理解できるよう記載されています。

 

 

KSCの製品化したモデルは、ネット情報によると1975年製を再現しており、後期型に当たる特徴がみられるとの事です。(セフティレバーが小型化、セフティ用の溝が大型化)

 

 

銃本体はヘビーウェイト素材で作られており小型ながら重量感があります。

グリップは焦げ茶色塗装されたABS樹脂製で、実銃のベークライト樹脂製グリップの雰囲気に近づけてあります。

 

 

スライド上にセフティレバーがあります。

画像のように赤丸が見えている状態で発砲が可能です。

 

 

スライド上のレバーを跳ね上げるとセフティが掛かります。

同時にハンマーが連動し、ハーフコック位置に保持されます。

 

 

ホールドオープン状態です。

グリップとトリガーの間にあるレバーがスライドストップです。

 

 

レバー類のギミック豊富な側面形状に比べ、反対側は非常にシンプルな印象を受けます。

 

 

エジェクションポートの様子です。

HOP機能は可変システムが組み込まれています。

調節には付属の専用工具が必要です。

 

 

スライド上面、照準器の位置に反射防止のセレーションが施されています。

ワルサーPPKに似た印象を受けるデザインで、設計面で影響を受けた物と推測されます。

 

 

マズル周辺の様子です。

スライド下部の肉厚が特徴的で、デザイン上のオリジナリティを感じさせるポイントです。

 

 

マズル側からデザインを見てみます。

どこの国の拳銃とも、似ているようで似ていない、マカロフPMのデザインの格好良さが感じられるアングルです。

 

 

フレームはグリップも含めて、厚すぎず薄すぎず、握りやすいです。

 

 

ハンマーは丸く成形され表面にセレーションが施されており、引っ掛かりが少ないようにデザインされています。

 

 

ハンマーブロック周辺の形状です。

 

 

マガジンキャッチはグリップ底部にある板バネ金具で固定するヨーロピアン・スタイルです。

 

 

マガジンを取り出す途中の様子です。

構造からわかる通り、マガジンは自重で落下しません。

 

 

別売りの予備マガジンのパッケージです。

他社製品だとそっけない厚紙の箱もあり、それはそれでモデルガン的風情がありますが、KSC製品は色味やデザインも統一性を持たせてあり、見た目にもデザイン性が感じられて好印象です。

 

 

マガジンは細身でレトロな印象を受けます。

 

 

マガジンはシングルカラム式で、装弾数は10発です。

 

 

マガジンは見るからに薄く、ガスタンクの容量も相応に少ない為、気温が低いと作動が安定しないのは致し方ない所でしょうか。

 

 

ソ連製のPM用実物ホルスターです。

 

 

本革製でベルトループを使って携行する、昔ながらの保守的なデザインです。

 

 

ホルスターは銃の保護・脱落防止を第一に設計されており、素早い取り出しには向きません。

 

 

それでも、銃を引き出すための革製の引っ張りタブが設けてある等、取り扱いやすさも工夫されています。

 

 

KSC製マカロフPMはサイズも実銃に忠実に出来ており、実物ホルスターにも銃本体、予備マガジン共に収納できました。

 

 

マカロフPMの装備例として、「アフガニスタン駐留ソ連空挺軍」に合わせてみました。

 

 

「ゴルカ(山岳服)」上下を着用し、「アフガンカ帽」を被り、「RD-54 空挺背嚢」を背負った基本装備です。

 

 

マカロフPMは革製ホルスターに収納し、装備ベルトに通して携行しています。

 

 

ホルスターの革ベロによるせり出し機構により、拳銃は取り出しやすいです。

 

 

ファーストロットではマガジンの装填が上手く行かないと不評です。

確かに、構造的にコツがあり、グリップ後方に押し当てるように力の入れ具合を工夫すると、うまく出し入れ出来ます。

 

 

スライドを引ききり、手を離すとチャキ!という感じにスライド閉鎖されます。

この初弾の装填方法は、ガスブローバックならではの醍醐味ですね。

 

 

マカロフPMはサイズ的に中型拳銃に相当する為、小柄な印象です。

 

 

画像はスライドストップの掛かった状態です。

 

 

スライドストップレバーを押し下げる事で、初弾が装填されます。

 

 

スライド後方のレバーが安全装置で、画像の状態でセフティOFF、射撃可能状態です。

ワルサーPPKをはじめとするオートマチックピストルとは、セフティの掛かる位置が異なるので、知らないと混乱するので注意が必要です。

 

 

一般的な印象だと射撃モードに見えますが、マカロフPMの場合、この状態がセフティの掛かった状態となります。

 

 

ソ連軍の両手撃ちの姿勢です。

銃を構えた右手首を、左手で握り込んで構えます。

 

 

現在の目で見ると古めかしいスタイルですが、時代を考えるとこれがスタンダードスタイルとなります。

 

 

KSC製マカロフPMは、コンパクトながら小気味よいブローバックが楽しめます。

ガス容量や初速、装弾数や冷えに弱い点など、大型拳銃と比べて実射性能での不利は否めませんが、他にないラインナップを製品化してくれたKSCには感謝しかありません。

願わくば、この調子で中型オートのベストセラー「ブローニングM1910」のガスブローバック製品化を願ってやみません。

 

 

後日、不意に思いついてグリップをベークライト調にリペイントしてみました。

 

 

厳密には艶の具合等に違いはあるものの、ベークライト樹脂特有のまだら模様の成形色がそれなりに再現された物と自画自賛しております。

 

 




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