魅惑のトグルアクション ~ ルガーP08 自動拳銃 (タナカ製・ガスブローバック)

タナカワークス製ガスブローバックハンドガン「ルガーP08」です。

 

 

タナカ製ルガーには複数のバリエーションがありますが、今回購入した物は“木製グリップ付き限定品”です。

 

 

洒落た赤いパッケージの中には、拳銃本体と給弾ローダー、取扱説明書が入っています。

 

 

収納箱は発泡スチロール製で、保管に適しています。

最近はリサイクル事情を反映して段ボール製の物が増えてきたので、このタイプの梱包は久々に見た気がします。

 

 

取扱説明書はモデルガン時代を感じさせる、なんとなく懐かしさを憶えるデザインです。

 

 

この製品は何度も再販が掛かっている、基本設計は割と古い物ですが、途中改良されており、新型マガジンについての付箋が追加されていました。

 

 

ルガーP08のフォルムは全体的に細身で、曲面を多用した外見は「美麗」と言い表すにふさわしいでしょう。

 

 

最も活躍した時代は第一次世界大戦の塹壕戦で、第二次世界大戦ではワルサーP38に主力拳銃の座を譲りましたが、常に装備の不足に悩まされたドイツ軍では終戦まで一定数が現役で使われていました。

 

 

また、ドイツ空軍では(主に空軍元帥の趣味で?)制式拳銃として続投しつづけたのも、見目麗しさからと言われても納得できる良さみがあります。

 

 

グリップはリアルウッド仕様で、痛いくらいエッジの立ったチェッカリングと硬質な木の質感が魅力です。

また、ヨーロピアン・オートには珍しく、マガジンリリースが親指で操作できるボタン式です。

 

 

銃身は細身でわずかにテーパーがかっており、銃口に行くにしたがって径が細くなっています。

この面構えが美しいです。

 

 

銃身とは打って変わって、メカニカルなリアサイト付近の構造も魅力的です。

 

 

グリップ後端には、ストックを取り付けるためのスリット構造があります。

実際に試したことはないため、この製品で機能がライブかどうか不明です。

 

 

フレームの形状です。

 

 

ホールドオープン状態です。

現在の自動拳銃で一般的なスライド式ではなく、モーゼルC96のようなボルト式でもない、トグルアクションはルガーならではの醍醐味です。

 

 

ルガーP08は弾倉内の弾薬を撃ちきるとトグルレバーがオープン状態で停止します。

タナカ製品でも、実銃同様、この機能が再現されています。

 

 

オープンしたエジェクター内には、マガジンのガス放出口、マガジンリップが見えます。

 

 

画像でもわかる通り、実銃のショートリコイル機構がガスガンでも再現されています。

 

 

さすが、モデルガン時代からの老舗タナカワークスの拘り!と、これには感動を覚えました。

 

 

スライドストップしたトグルレバーは、ショートリコイルにともない後面に向けて突出した状態で停止します。

 

 

ぐいっと突き出したトグルレバーが、機械的な仕組みを感じさせます。

 

 

セフティはレバー型です。

画像の状態で射撃状態です。

 

 

レバーを押し下げると、安全状態となります。

同時に、トグル前方にゲージがせり出してきて安全状態を知らせます。

 

 

スライドストップがかかり、ホールドオープン状態のルガーP08です。

 

 

射撃してみると、トグル式の重心移動によるものか、他の銃とは異なる独特な反動・撃ち味を感じます。

 

 

照準の見え方はこんな感じです。

トグルボタンが主張しているのと、リアサイトの隆起が控えめな分、素早く狙うのはちょっと難しいですね。

大体の見当をつけてバンバン撃つにはこの程度で良い、という設計思想を感じます。

 

 

全弾撃ちきるとトグルレバーが視線を遮って、弾切れを教えてくれます。

 

 

射撃中も瞬間的にトグルレバーが視界をよぎるので、他にない独特の射撃体験が楽しめます。

 

 

マガジンを抜いた状態です。

マガジンは厚みが無く、シングルカラムの昔ながらの拳銃の弾倉らしさにあふれています。

 

 

マガジンは実銃やモデルガンを彷彿とさせる、リアルな外観が再現されています。

タナカ製ルガーP08は生産時期や仕様により塗装仕上げが様々ありますが、今回購入した物はマガジン全体が黒染めされたモデルです。

 

 

このマガジンは新型で、旧製品で不評だったガス漏れ対策のなされた物だそうで、実際に現在までトラブルは起こっていません。

新型の名は伊達ではないようです。

 

 

私は発売初期の同製品を購入したことがありますが、その頃の物はマガジンボトムがシルバー仕上げでした。

 

 

マガジンフォロワーは実銃のように指で押し下げてBB弾を入れる事が出来ます。

 

 

マガジンリップは金属製の一体型です。

東京マルイをはじめとする多くの製品ではリップが樹脂製で素材の弾力性でBB弾を保持する物が多いですが、経年で給弾不良を起こす傾向にあるため、タナカ製品の構造は割と好きなタイプです。

 

 

マガジンボトム下部にガス注入バルブがあります。

 

 

季節の影響を受けやすく、気温が低いと作動不調になりがちな本銃ですが、適温条件下では独特のトグルアクションで、独特なブローバックの感触を存分に楽しめます。

 

 

本製品には、専用の工具が付属しています。

画像右側の小型の物が付属品です。

 

 

参考に並べた実銃用工具(複製品)と比べるとわかる通り、外見を似せて作られているのが芸コマで好印象です。

 

 

この工具は実銃のようにマイナスネジとして使えるほか、画像のようにマガジン内に差し込むことで、ボルトストップ機構をオフにして、空撃ちが楽しめます。

 

 

ルガーP08を携行した、第二次世界大戦時のドイツ国防軍機関銃手です。

 

 

ドイツ国防軍の機関銃手には護身用に拳銃が支給されていました。

初期にはルガーP08、のちにワルサーP38が支給されていたようです。

 

 

第二次世界大戦当時、一般的だった拳銃の撃ち方は片手撃ちでした。

 

 

大戦当時でも、拳銃操法の一つとして、両手撃ちもあり、訓練もされていたようですが、現在と比べると手首を握って安定させる点が独特に感じられます。

 

 


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