ソ連軍 手榴弾ポーチ・戦後型 (実物)

ソ連地上軍の歩兵が常備していた、グレネードポーチです。

形状は第二次世界大戦後に普及した標準的なタイプで、手榴弾2発を収納します。

 

 

側面形状を見てみると、手榴弾の収納部の膨らみがよく分かります。

 

 

裏面にはベルトループが縫い付けられています。

ベルトループの上側はサスペンダーを通す様にできており、グレネードポーチのズレ防止と重量分散を考慮した造りです。(ただし、実際に通そうとしても隙間がきつすぎるので私は諦めました)

 

 

ポーチの中には間仕切りがあり、手榴弾2発を収納できます。

 

 

ポーチの寸法は手榴弾2発分ぴったりに造られています。

おかげで諸外国の装備と比べても、かなりコンパクトに出来ています。

 

 

ソ連軍のダミーグレネードが海外メーカーから手頃な価格で販売されたので、早速購入してポーチに収納してみました。

 

 

画像の通り、手榴弾2発でポーチはギリギリ一杯の状態で、グレネードポーチの小ささが実感出来ます。

 

 

今回、ダミーグレネードを収納してみて初めて気づいたのですが、手榴弾を収納すると蓋が閉まりません!

画像のようにボタン位置までストラップが届かないんですね。(こいつは参った…)

 

 

横から見るとわかりますが、デトネーター(信管)が蓋に干渉して閉まらないようです。

そこで書棚から資料本を引っ張り出して調べてみると、どうやらソ連軍の手榴弾は信管抜きの状態で携行し、使用直前にデトネーターをねじ込んでいたようです。

このダミーグレネードはデトネーターが接着してあり分解出来ない為、残念ながらポーチの詰め物としては使えないですね。

 

 

と、思ったら!

詳しい方からアドバイスを頂き、ちゃんと収納できる設計である事が判明しました。

 

 

ポイントは蓋の付け根部分、縫い付けられていない隙間の部分に信管を突っ込むようにして収納すると、手榴弾を2個、綺麗に収納する事が出来ます。

 

 

かなりタイトな感じですが、革タブもきちんと閉じられます。

 

 

ただし、この状態だとポーチが丸く山なりになってしまい、ベルトループに装備ベルトを通すのに難儀します。

 

 

この画像の状態でぱっつんぱっつんの状態で、ベルトループを広げるのは至難の業です。(もちろん、実際の使用時には、ポーチを先にベルトに通しておくのは言うまでもない)

 

 

いやー、蓋の隙間を利用するとは盲点でした。

モノはあっても知識がないと、あらぬ勘違いや失敗をしてしまいますね。

今後とも、間違いのないよう、気を引き締めて軍装道を精進致します。

 

 

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