1965年から1980年代はじめ頃の「中国人民解放軍 陸軍 歩兵部隊」の個人装備です。
今回紹介する軍装は、「軍官(指令員)」装備です。
人民解放軍は1955年に当時親密な関係にあったソビエト連邦軍を模範として階級制度を取り入れましたが、その後ソ連との関係が悪化すると独自の人民戦争路線に傾倒、1965年に階級制度を全廃してしまいます。
階級制度撤廃に伴い採用されたのが「65式軍服」です。
基本形は「58式軍服」を受け継いでいますが、生地色の変更の他、ボタンやベルトのバックルに至るまで、徹底して装飾性を廃したデザインが特徴です。
ジャケットの下には、下着にあたる「65式シャツ」を着用しています。
シャツのデザインは一般的なワイシャツそのもので、特に目立った特徴も無いシンプルな物です。
ジャケットの上から着装する「65式外腰帯(装備ベルト)」です。
ビニール素材の人造革製で、バックルには軍官を示す星章が記されています。(士兵用は全く刻印の無いバックルになります)
こちらはズボン用ベルトの「65式内腰帯」です。
装備ベルト同様、人造革製です。
野戦装備の「人民解放軍 陸軍 軍官」です。
武装は「54式手槍(中国製トカレフTT-33拳銃)」のみと軽装で、小隊長クラス以上の指揮官の装備になります。
ちなみに同時期の装備としては、兵士は「56式半自動歩槍(中国製SKSカービン)」、分隊長は「56式沖峰槍(中国製AK-47)」を装備しています。
今回着用しているのは「65式軍服」の改良型で、生地を綿から化繊へと変更した「78式軍服」です。
違いは素材のみで、裁断や色味等、外見はほぼ同じです。
この装備は「中越戦争(1979年2月17日~3月16日)」当時の再現になります。
この戦争では、人民解放軍兵士の多くが、ゲートルを巻いていました。
また、開戦初頭にはスチールヘルメットはあまり支給されておらず、軍官・士兵を問わず、解放帽のみの姿が一般的です。
【商品紹介】
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