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ソ連軍の「パラトカ(ポンチョ)」です。
ミリタリー界隈では雨具のことを「ポンチョ」と呼ぶのが一般的ですが、ロシアでは「パラトカ」と呼称します。
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第二次世界大戦当時から冷戦時代を経て、現代のロシア連邦軍でも一貫して同じ素材・縫製・構造で使われ続けている、伝統的な装備品です。
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素材は目の詰まった綿製のようで、厚みのある丈夫な物です。
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正方形のパラトカの一角が、頭部を覆う頭巾になります。
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雨具として着用する際には、菱形の位置づけで羽織る形になります。
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頭巾の形にする為、首に当たる位置に紐が内蔵されています。
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外見上も、紐が通っている所に円形のしわがあり、構造が見て取れます。
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パラトカには、腕を出すためのスリットが一か所設けてあります。
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菱形のしっぽにあたる角には革製の補強の縫い付けられたボタンホールが設けてあります。
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雨具として着用する際には、地面に付かないよう、角を折り返してトグルボタンで固定できます。
このホールの補強革は旧型にあたり、より新しい製造分では金属製のリングに置き換えられています。
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もう一方の角の近くにはベルトループが縫い付けてあり、パラトカをロールにした際に、ここにストラップを通してサスペンダーや装備ベルトに縛着して携行します。
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パラトカの魅力は、正方形の1枚布を折り曲げ、紐で絞り、ボタン留めする事で、見事に立体的な雨具に変貌する点ですね。
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一見すると単なる正方形の一枚布にしか見えず、入手した当初はどうやって着用すればいいか見当がつきませんでした。
書籍やウェブ上の資料にあたり、程なく着用方法が理解できたので、下図に描き起こしてみました。
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米軍のように頭から被るだけですむ作りも簡単で便利ですが、ソ連軍ポンチョの構造にはロシア的創意工夫が垣間見えて魅力的なアイテムだと思います。
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ソ連軍に顕著な例として、ポンチョを雨具としてだけでなく、偽装や防寒目的に多用される便利アイテムに使っています。
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ポンチョのような携帯用簡易雨具はどの時代の各国軍でも大抵装備していた物ですが、ソ連軍ほど“被服”として活用していた軍隊はそう多くはないでしょう。(あとは大戦ドイツ軍の迷彩ツェルトバーンなど)
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赤軍狙撃兵には風になびくポンチョがよく似合います。
ポンチョは通気性が低いので、サバイバルゲームでは涼しい時期を選んで着ています。
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私はソ連兵コスチュームの中で、パラトカをラフに着こなした狙撃兵が一番格好良いと思います。