中国人民解放軍が1990年代後半に採用したブルパップ式アサルトライフル「95式自動歩槍(自動小銃)」のエアコッキング式トイガンです。
香港返還の際、フリッツヘルメットを被った駐屯部隊の手にあったこの新型小銃を見て、昔ながらの人民服のイメージの強かった私などは「中国も変わったな~」としみじみ思った物です。
同銃の使用弾薬を5.8㎜から5.56㎜に変更した海外向け輸出版である「QBZ-97(97式自動歩槍)」は既にリアルソード社から電動ガンでリリースされており、実銃と見まごうばかりのリアルな外観に定評がありますが、なにせ高額商品ですからそうそう手は出せません。
そんな折り、安価な中華銃メーカーとして有名なYIKA社から、95式小銃がエアコッキングガンでリリースされたので、早速飛びついてみました。(ほとんど衝動買い)
実売価格¥3,000というチープ・トイガンですので実射性能云々と語るのも無粋な代物ですが、意外に凝った作りだったりします。
外箱は安価な中華銃らしい派手なフォントの商品名と、ブランド名YIKAが目立つ厚紙製。
この見た目で、「安物銃買ったぞ!」と楽しい気分に浸れますw
箱の中身を見ると、付属品が盛り沢山です。
申し訳程度に入っているBB弾は見るからに粗悪で、使わないほうが賢明です。
他にも安全性に甚だ不安を感じるシューティンググラスや、金具ごともげそうな作りのナイロン製スリングベルトも付属しており、おまけに安い中華銃(というかYIKA製品全般)でお馴染みの謎の七色に輝くフラッシュライトも入っています。
箱に収納状態ではアウターバレルは分離してあるので、銃を取り出したらまずバレルを差込みます。
つまりアウターバレルは形だけのお飾りってことです。
付属のスリングベルトは見るからに安っぽい黒色ナイロン製です。
そもそもスリング金具自体がかなり華奢なつくりですが、本体も異常に軽いのであまり負担はかからないでしょう。
このフラッシュライトはYIKA製トイガンには大抵付属している定番おまけです。
フラッシュライト後部のボタンを押すと、ランダムに色を変えながら点滅します。
イマイチ存在意義の不明なライトですが、当然のように実用性皆無です。
マガジンは今は懐かしいリザーブタンク式です。
エアコッキングという事もあり、弾上がりも良好で特に問題無く作動します。
エアコッキングなので、1発撃つごとにこのコッキングハンドルを操作する事になります。
コッキングハンドルは画像のように可倒式で、横に倒す事が出来ます。
また、スプリングのテンションで手を離すと元の位置に戻ります。
作動面では特に意味の無い機能ですが、芸コマで好印象ですね。
なお、実銃の試作型もしくは極初期型を再現してあるようで、現行生産品とは形状が全く異なります。
セーフティを解除した状態です。
セーフティを掛けた状態です。
内部に見えるワイヤーがトリガーロックする様子です。
当初、プラモデルのような只のモールド表現だと思い込んでいたセレクター付近ですが、実はライブで可動するのでした。
安全位置にダイヤルを回すと、銃内部のワイヤーを介してしっかりトリガーロックされます。
まさかこんな凝った作りだとは思わず、「YIKAやるじゃん!」と妙に感心してしまいました。
リアサイトは米軍のM4系に似た構造で、遠・近距離サイト切り替え可能です。
これまた妙に凝ったつくりで感心します。(サイティングなど問題にならない性能なんですケドね)
安価な中華銃ですが、サイズは実銃準拠のようで、1990年代中国人民解放軍装備と組み合わせても、写真で見る限りスケール感も違和感無い印象です。
そういうわけで、撃って楽しむには能力不足は否めませんが、手頃なコスプレ小道具としては充分役に立つようです。
また、世界各国の現用銃を揃えるといったコレクション的欲求を満たすにはちょうど良いアイテムではないでしょうか。