G.I.の基本装備 ~ アメリカ軍 M1923 カートリッジベルト (海外製・複製品)

アメリカ軍の「M1923カートリッジベルト」のアメリカ製複製品です。

入手してから気付いたのですが、この複製品、本来あるはずの鳩目が2箇所付いていません。

結果、軍の規定どおりの位置にキャンティーンが吊るせないという欠点があります。

非常に残念ですが、今さら買いなおすのも手間なので、そのまま使っています。

 

 

M1923カートリッジベルトは、第一次世界大戦で使用された「M1910カートリッジベルト」のマイナーチェンジ版で、当時運用されていた「スプリングフィールドM1903小銃」の弾薬「7.62×63㎜小銃実包(30-06弾)」に合わせて設計されています。

1936年に同じ弾薬を使用する「M1ガーランド自動小銃」が新たに採用されますが、収納スペースに余裕があり両用出来る為、引き続き製造・支給が続けられ、第二次世界大戦当時の歩兵装備として活躍しました。

 

 

画像の複製品は、第二次世界大戦全期間を通して使用されたもっとも一般的なカーキ色のタイプを再現した物です。

1943年頃から、形状はまったく同型で素材色をOD(緑褐色)に変更したモデルが登場しましたが、全軍に普及したのは1950年の朝鮮戦争からです。

 

 

M1ガーランドは1957年に「M14自動小銃」が採用されるまでアメリカ軍の主力小銃であり続けたほか、自由主義陣営の同盟諸国へ供与・輸出されたため、カートリッジベルトも様々な国でそのまま、あるいはコピー生産され使用されています。

 

 

バックルは米軍のピストルベルト類と同様の仕様で、直角にクロスさせて連結します。

 

 

こうして連結してしまえば、不意に外れる事もなく、よく考えられた構造だと思います。

 

 

M1936ピストルベルトのバックルと比較してみます。

並べてみるとよくわかりますが、カートリッジベルトの幅に合わせたサイズのバックルはかなり大型です。

実際に着装してみると、ピストルベルトが「ベルト」とするなら、カートリッジベルトは「腹巻き」のような印象を受けます。

 

 

ベルトのサイズ調整は、裏側にある一段細いベルトのバックルで行います。

 

 

サイズを調整したあとに、カートリッジベルト裏側のループにベルトの余りを差し込んで収納します。

 

 

弾薬収納ポーチは全部で10箇所あります。

ひとつのポーチにM1ガーランドの8連クリップなら1個、M1903の5連クリップなら2個を収納できます。

 

 

8連クリップはダミーカートでも揃えるには結構な価格になるうえにサビの心配もあるため、私はレジン製一体成型のダミークリップを収納しています。

 

 

カートリッジベルトのポーチを上から見てみます。

 

 

フラップを開けると、クリップの固定用ストラップが見えます。

このストラップはM1903の5連クリップを取り出しやすいように1個づつ区切る為の物で、M1ガーランドの8連クリップには不要な機能です。

 

 

M1ガーランドを装備した兵士にとっては邪魔になるだけのパーツなので、切り取ってしまう兵士もいたようです。

 

 

空の状態だとこんな感じです。

中身を詰めておかないと結構さびしい状態になってしまうので、ダミークリップ等のアンコを使った型崩れ防止策は効果的です。

 

 

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