64式7.62㎜小銃 (S&T製・電動ガン)

今回取り上げるトイガンは、S&T製・電動ガン「64式7.62㎜小銃」です。

 

 

64式小銃は1964年に制式採用された豊和工業製の自動小銃で、陸海空自衛隊の基幹小銃として長らく日本の護りについており、「昭和の自衛隊」を代表する銃と言えます。

S&Tから電動ガンが発売された当初は「TOP製品以来の64式小銃の再トイガン化!」と話題になりつつも、完成度は決して高いものではなく、落胆の声の多い一品でありました。

 

 

それでも売れ行きは好調だったようで、現在に至るまで、定期的に再販の掛かるS&Tの定番商品となっています。

第4ロット以降は、実銃とデザインの異なる各部の改良が行われたことで不満点もかなり解消されていますが、当方所有の個体は2015年に購入したもので、改良される前の「残念仕様」です。

 

 

外箱はS&T製品ではなじみのある、上蓋一体式の箱です。

隅に中身を示すシールが貼られています。

 

 

内部は独特の質感の発泡素材でしっかり梱包されています。

これもS&T標準仕様ですね。

 

 

近年一般化した段ボール紙のみの梱包と比べると、緩衝材でかたどられているため運搬・保存時にも安定感があります。

反面、処分の際にはゴミの分別が面倒と感じる方もいるでしょうね。

 

 

弾倉はゼンマイ式多弾タイプが付属しています。

 

 

付属の取り扱い説明書です。

 

 

取り扱い説明書は四つ折りの1枚紙ですが、カラーで説明も丁寧で判りやすいほうです。

海外製、特に大陸中国のものは取り扱い説明書が判読困難だったり、そもそも取り扱い説明書自体が付属しない物もざらなので日本語表記があるだけでも良心的に思えます。

 

 

64式小銃の外観です。

一見して目に付くのは弾倉の挿入角度ですね。

実銃では弾倉の挿入角度がやや傾いているのですが、電動ガンでは垂直に挿さっており、見た目の印象に違和感を覚える一因となっています。

この点だけは、現行ロットでも改修はされていないようです。

 

 

消炎制退器および剣止めです。

外観はそつなく再現されており、大きな違和感は感じませんが、銃口を覗くと肉厚がかなり薄く感じられるのが気になります。

消炎制退器は国内メーカーからカスタムパーツがリリースされているので、換装するとリアリティがぐっとUPしますが、結構良いお値段なので私は今のところ現状維持です。

 

 

二脚は実銃同様に展開できます。

基部の回転機構は、最初期ロットは円柱だったそうですが、私の購入個体は第3ロットだったようで、ローラー式に改良されています。

聞くところによると、固定リングはTOP製よりも実銃に近いそうです。

ちなみにここでも残念ポイントがひとつ。

実銃では蛇腹に見える皿型座金は、立体感のない単なるワッシャが噛ませてあるだけです。

 

 

二脚の接地部分も立体的に再現されています。

梱包時のスポンジを外すと、遠からず被筒の塗装に傷が付きますが、仕様なので諦めましょう。

また、二脚は収納状態でも画像くらいの遊びがあり、被筒にぴったりとはくっつきません。

これは残念ポイントだと思います。

 

 

照星は実銃同様の可倒式です。(不用意に倒れるのも実銃同様です…)

 

 

機関部を上から見たところです。

フレームの厚みや全体の外観は悪くないと思います。

 

 

スライドは画像の位置まで引くことができ、HOP調節ダイヤルにアクセス出来ます。

 

 

照門は実銃同様の可倒式です。

各ダイヤルはライブで、上下左右の調節が可能です。

 

 

実際の照準視点を模してみました。

アイアンサイトの使用感は上々です。

現行ロットでは照門が傾いている個体が大半との話も聞きますが、この初期ロットではまっすぐ見えるようです。(ただ、別の理由で照準が困難なのですが…)

 

 

セレクター「安全」状態。

 

 

セレクター「単発」状態。

 

 

セレクター「連発」状態。

実銃では切り替え軸を引っ張って回す独特の動作が必要ですが、トイガンでは単に回すだけ。

非常に残念な点ですが、現在流通している物では改良されており、実銃と同じ外観・作動になっています。

 

 

機関部と弾倉の形状。

弾倉の挿入角度が、実銃では若干斜めになっているところ、トイガンではほぼ直角で、ここもだいぶ印象が変わってしまい残念な点です。

 

 

握把はモーターが入る関係で、ぶっといです。

実銃の薄さと比べると完全に別物ですが、電動ガンの構造上致し方ないでしょう。

 

 

銃床はコピー元であろうTOP製と同じまっすぐな形状で、実銃のくびれが再現されておらず、外見の違和感は勿論、構えた際に頬を載せる場所がないため、正しい照準ができません。(頭をかなり傾けないと狙えない)

現在の流通ロットでは、頬当て位置が削られており、くびれが再現されています。

握把、銃床ともリアルウッド製なのは好印象ですね。

 

 

床尾には床尾上板があり、実銃同様、可動式になっています。

 

 

床尾上板を展開すると実銃では付属品収納ケースとなる位置に蓋があり、バッテリー収納スペースになっています。

 

 

蓋は樹脂製で、両側のつめを押して外すのですが、テンションがキツイのと作りのせいか、非常に外しづらいです。(私はしくじって爪を割りました…)

 

 

コネクターはミニバッテリー仕様で、収納スペースも東京マルイ製ミニSバッテリーがやっと入る程度です。

 

 

付属の弾倉は500連多弾マガジンです。

 

 

外見は一通り実銃に準じた再現度で、特に不満なく妥当な作りです。

 

 

外装はスチールで黒色塗装仕上げです。

 

 

私は入手しておりませんが、多弾マグ以外に、スプリング給弾マガジンも別売りされています。

以上、概略説明してまいりましたが、私は購入後、写真撮影と作動確認後は、すぐにリペイントおよび内部調整カスタムをされている方に依頼しました。

カスタム後の64式小銃については、また後日ブログに上げる予定です。

 

 

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