日本軍の巻脚絆 (ゲートル) の巻き方

日本陸軍の「巻脚絆(まききゃはん)」、俗に「ゲートル」とも呼ばれる装備品で、日本陸軍及び日本海軍陸戦隊装備においては、欠く事の出来ない必需品です。

本品は実物未使用品で、タグ類はありませんが、素材や色味から推測するに昭和19年製と思われます。

 

 

素材は絨製(ウール)で、第二次世界大戦時に多く見られた草色がかったカーキ色、所謂“国防色”と呼ばれる色調の物です。

なお、陸軍の巻脚絆にはタグ類がありませんが、海軍の巻脚絆には裏面に所属や姓名を記載する為の白色綿製の標札が縫い付けられています。

 

 

【巻脚絆の巻き方①】

まず、ひと巻きします。

 

 

【巻脚絆の巻き方②】

更にふた巻きします。

 

 

【巻脚絆の巻き方③】

次に3巻き目で折り返します。

 

 

【巻脚絆の巻き方④】

4巻き目も折り返します。

 

 

【巻脚絆の巻き方⑤】

あとはそのまま、膝下までぐるぐる巻いていきます。

このとき、適度に力加減をして、解けない程度に締めつけながら巻きます。(あまり強く締め付けると、ふくらはぎが鬱血して痛くなるので程々に)

 

 

【巻脚絆の巻き方⑥】

巻き終わった状態です。

 

 

【巻脚絆の巻き方⑦】

次に、締め紐を1周させます。

 

 

【巻脚絆の巻き方⑧】

それから斜め下にむけて紐を締めていきます。

 

 

【巻脚絆の巻き方⑨】

足首で1周させて、バッテンの形に紐を締め上げます。

 

 

【巻脚絆の巻き方⑩】

バッテンの形に締め上げたら、膝下で残りの紐をぐるぐる巻きにします。

 

 

【巻脚絆の巻き方⑪】

ちょうど、ふくらはぎ側面の位置で紐の端末を巻き留めます。

 

 

【巻脚絆の巻き方⑫】

締め紐の端末処理はいくつか方法があるようですが、私は画像のような感じで纏めています。

 

 

これで、格好良い日本兵の足回りが完成します。

綺麗に巻ければ、一日中ゲームをしても平気ですが、ちょっと巻きが緩かったりするとゲーム途中でずり落ちてきてしまい、最後には解けてしまいます。

丁度良い巻き方を経験の積み重ねで身に着けていく事が重要ですね。

 

 

【巻脚絆の纏め方①】

巻いた後は解かなければなりません。

解いた後の片付け方を解説します。

まず、締め紐を手のひらの4本指に巻いていきます。

 

 

【巻脚絆の纏め方②】

この時、指と指の間を僅かに開き気味にしておくのがポイントです。

 

 

【巻脚絆の纏め方③】

ぐるぐると巻き終わったら、指から外します。

開き気味の指を閉じるとスポッと抜き取れます。

 

 

【巻脚絆の纏め方④】

纏めた締め紐の中心を残りの締め紐ごと、脚絆で巻いていきます。

画像の方向、つまり裏面を上にして巻いていくのがポイントです。

 

 

【巻脚絆の纏め方⑤】

あとは形を整えながら、くるくると巻いていくだけです。

 

 

【巻脚絆の纏め方⑥】

巻き終わりました。

残り一方の巻脚絆も、同様に巻いていきます。

以上の巻き方・纏め方は、子供の頃、知り合いの元帝国軍人の小父さんに聞き習った方法なので、間違いはないと思います。

 

 

【商品紹介】

かつては専門店や古物商にて実物を探さなければなりませんでしたが、現在では軍装趣味向けに複製品が流通しており、手に入りやすくなりました。

そのぶん、クオリティは千差万別なので、審美眼が試されますね。

 

「日本軍 巻脚絆(カーキ)」…ウール織りの生地を再現してあります。

 

「日本軍 巻脚絆(カーキ・オリーブグリーン)」…裏地に名札が縫い付けてあるため、海軍仕様をイメージしたものと思われますが、外見上の違いはありません。 

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