
中国人民解放軍の「65式傘兵背嚢」です。

中国では空挺部隊の事を「傘兵」や「空降兵」と呼ぶようです。
すなわち、この背嚢は空挺部隊専用装備という事です。

背嚢は横長のポーチを上下に連結したような形状で、背中に当たる側にも広い収納部があります。
また、両サイドに装備収納ポーチがあり、正面には携帯ショベルを通すループが付属しています。

携帯ショベルはループに通したあと紐で縛るので、しっかり固定できます。

右側面には水筒収納ポーチがあります。

画像では「65式水壺」を収納しています。

本来は飯盒と水筒がセットになっている空挺部隊専用「65式傘兵水壺」を収納するようです。

左側面には火器収納ポーチがあります。

調べてみると携帯型対戦車火器を収納する物らしいとわかり、とりあえずサイズが丁度良いドイツ軍の「M24柄付手榴弾」のモデル品を入れておきました。

背嚢上部の形状です。

素材は若干薄手の綿製で、内部は広く容量も多いです。


内部はいくつか仕切りがあり、本来はどこに何を収納するのか決められている物と思われます。

背嚢下部の形状です。

背嚢の背中に当たる側にも縦長の収納部分があります。

蓋は紐で縛るタイプです。

容量はそれ程でも無いですが、地図や書類等を収納するのに丁度よさそうです。


中身を詰めた背嚢はこの位のボリュームです。

背嚢のスタンプを見ると、1992年製とわかります。

ショルダーストラップは、本体についているナイロン紐を使って付け外しできます。





ナイロン紐を使った連結の手順です。

背嚢を背負った正面の状態です。
簡素ながら幅広のショルダーストラップで、背負い具合は上々です。

背嚢を背負った背面の状態です。
背嚢の中央には「58式軍鍬(ショベル)」を括りつけています。
紐で結んでいるので揺れる事も無く、安定して装備できます。

背嚢を背負った左側面の状態です。
背嚢は目一杯詰め物をした状態で、大体この位のボリュームになります。
側面には水筒入れがあり、背嚢のみで荷物一式をまとめられるように作られています。

背嚢を背負った右側面の状態です。
右側面の収納部分には暫定的に「M24柄付手榴弾」を入れていますが、本来は投擲式の対戦車手榴弾あるいは手持ち投射式の対戦車ロケット弾を収納するようです。