ヒストリカルゲーム向きの逸品 ~ M3A1 グリースガン (S&T製・電動ガン)

S&T製の電動ガン「M3A1グリースガン」です。

グリースガンは第二次世界大戦後半の1944年、ノルマディー上陸作戦から戦場に投入され、空挺隊員や車輛乗員の護身用に運用されたサブマシンガンです。

 

 

第二次世界大戦から朝鮮戦争を経てベトナム戦争、さらに自衛隊装備にも応用できるグリースガンは汎用性が高く、いつか入手したいと思っていました。

 

 

S&T製品以前にも「ICS」や「ARES」といった複数のメーカーからリリースされていましたが、あるいは絶版となり、あるいはM3でA1ではなく、あるいは外観が実銃と微妙に違う等の理由から手を出せずにいました。

しかし2013年に「S&T」から発売されたM3A1はイメージにぴったりの物だったので、購入してみました。

 

 

ネット通販の量販店で購入しましたが日本向け仕様だったようで外箱・説明書共、日本語表記になっていました。

 

 

S&T製品は中国製電動ガンの中でも取扱説明書の記述は親切なほうです。

 

 

外観は他社製品よりもアレンジが少なく、また塗装がパーカーライジング風の灰色がかった色で、実銃の雰囲気が良く再現されています。

実射性能は可もなく不可もなく、ごく普通の電動ガンの水準で普通に使える性能です。

 

 

銃自体はコンパクトなのですが、フレームをはじめ外観上見える部分は総金属製で、かなりの重量感です。

いわば鉄塊を持ち上げているような物なので、サバイバルゲームでは構え続けるのが辛くなってきます。

 

 

ストックは画像の丸いボタンを押すと展開できます。

また、ストック自体を引き抜くことも出来ます。(実銃では弾薬装填用ツールとして使える為)

 

 

ストックを展開する事で、安定した射撃姿勢を取ることが出来ます。

マガジンをフォアグリップのように握って構えるのが一番安定した持ち方になります。

 

 

ストック展開時のサイズは、同時期のドイツ軍のサブマシンガン「MP40」と同じ位です。

なお、スリングベルトは「M1カービン」と共通のタイプで、マルシン製の複製品を取り付けていますが、重量のせいか頻繁にボタンがはずれ脱落してしまうので、糸で縫いつけ補強しています。

 

 

バッテリーはグリップ内に収納します。

 

 

グリップ底部パーツをスライドさせて外すと、コネクターが出てきます。

 

 

外観を実銃どおりに再現する為のバッテリー配置でしょうが、収納スペースはかなり狭いのでバッテリーを収納するのには毎回苦労します。

 

 

本銃において、重量の次に面倒な点がバッテリーで、専用サイズのニッケル水素バッテリーが付属しているので一応撃つ分には不足は無いのですが、他社のバッテリーが微妙にサイズが合わず収納できません。

 

 

ライムグリーンの方が付属のニッケル水素バッテリーですが、微妙なサイズの差で普段使っているリポバッテリーが使えなかったのがちょっと残念です。

 

 

本当に微妙なサイズの差なので歯痒い所です。

差し当たり、付属のニッケル水素バッテリーで運用しています。

 

 

マガジンはゼンマイ式520連多弾数マガジンが付属しています。

 

 

給弾は多弾数マガジンでお馴染みの、蓋を開けてBB弾を流し込む仕様です。

 

 

中国製では蓋のロックが甘い物も多いのですが、この製品はしっかり蓋が閉まるので助かります。

 

 

通常、ゼンマイ式の多弾マガジンでは箱型マガジンは弾上がりが悪い事が多いのですが、このマガジンは今の所トラブル無く動いてくれています。

 

 

なお第二次世界大戦中はグリースガン専用のマガジンポーチは支給されなかった(間に合わなかった?)ため、トンプソンSMG用ポーチを流用していたようです。

 

 

マガジンハウジング周りです。

四角いボタンがマガジンキャッチになります。

ロックもかっちりしていて安心感があります。

 

 

マガジン挿入口内部を覗くと、メタルフレームの厚みがよくわかります。

なるほど、これだけ厚みがあれば重いはずです。

 

 

ダストカバーは実銃同様、可動します。

射撃時は画像のように全開にしておきます。

 

 

ダストカバーを閉じると、実銃同様にセフティが掛かるように出来ています。

ただ、カバーにはロック機構は無く、きっちり閉め切った状態でないとトリガーを引けてしまうこともしばしば。

 

 

M3A1にはコッキングハンドルの類は無く、実銃ではこのボルトの丸い窪みを直接指でつかんでコッキングします。

 

 

この製品ではボルトを引くと、HOP調整レバーが露出して調整できるように出来ています。

実銃の操作感に似せた構造で面白いです。

 

 

サイトは完全固定式で調整機能はありません。

サブマシンガンなので大雑把に標的を把握して弾をばらまけば良し、という割りきった設計ですね。

 

 

ピープサイトなので狙いは付けやすいほうです。

 

 

フレームもですが、リアサイトも溶接加工の様子が上手く再現されています。

 

 

フロントサイトは、フレームと一体の単なる板状の突起です。

これでも照準するには問題ありません。

また、マズルは円筒部分を回転させて取り外す事ができます。

実銃だと大直径のサイレンサーを装備したモデルなどあり、トイガンでもバリエーションモデルの登場に期待したい所。

 

 

マズル先端はシンプルな円筒形です。

当然、アフターパーツなど取り付けようもありませんが、この辺りは設計の古さゆえの雰囲気を楽しむべき所でしょう。

なお、実銃では被せるように取り付けるラッパ状のフラッシュハイダーも1950年代に採用されています。

 

 

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