ソ連空挺軍 熱地用水筒 (実物)

アフガニスタン紛争ではそれまでのヨーロッパ方面向け個人装備では不都合が生じる場面が多く、様々な新型装備が開発・支給されましたが、この熱地用水筒もそのひとつです。

 

 

外観・名称からわかる通り、通常型の水筒より容量の多い酷暑地域向けの装備です。

空挺用と呼ばれていますが、空挺軍に優先的に普及していただけで、専用という訳ではありません。

水筒カバーは柔らかめのカーキ色コットン製で、裏面のベルトループを使い装備します。

 

 

通常のソ連軍水筒と比べると大容量ですが、水筒自体はポリ製なので空の状態では非常に軽いです。

アフガニスタンに派遣されたソ連空挺軍の兵士の中には、この水筒を複数携行する姿も見られます。

 

 

水筒カバーは冷戦時代のソ連軍装備でしばしば見られる茶色がかったカーキ色の綿製で、中にポリ製の水筒本体と白色のフタ兼用カップが収納されています。

 

 

水筒本体はカップと同じ白色ポリ製の物が一般的ですが、私の所有物は半透明のポリ製で、見た目も質感もまるで巨大な醤油入れです。

 

 

この水筒は本来は軍用品ではなく、市販の民生品を軍が買い上げ、専用カバーを製造・組み合わせて戦場に供給した物と言われています。

必要に迫られて慌てて間に合わせた応急装備だったみたいです。

 

 

アフガニスタンでは水筒のカップを捨て、水筒カバーの覆いも取ってしまい、水を飲みやすい状態で携行する例が多数見られます。

実物を改造するのはもったいないので、私は画像のようにカバーを内側に折り込んで擬似的に再現しています。

アフガニスタン派遣部隊ならではの局地専用装備ですね。

 

 

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