
中国人民解放軍の「85式軍服」です。

今回紹介する物は陸軍の軍官クラス用です。


「85式軍服」は「78式軍服」の「紅領章(襟章)」を「85式領章」に変更したモデルで、階級制度復活の前段階として、指揮官と兵士の外見上の区別を付け易くするため、暫定的に採用されました。

「85式軍服」の外見は、「78式軍服」と全く同じで、違いは襟章の変更のみです。

軍官用は4ポケット・ジャケットで、胸ポケットはボタンが蓋に隠れる仕様になっています。

腰ポケットにも蓋が付いています。

ボタンはなく、ポケットの作りは旧日本軍の陸軍将校服に良く似ています。

袖はシンプルな筒袖です。
「65式軍服」系の被服は、袖が気持ち長めに作られている印象です。

ジャケットの前合わせは5個のボタン式です。

ジャケットには内張りは無く、裏地がむき出しになっています。
夏服なので、通気性を考慮したものと思われます。

ポケットの袋部分にはタグ・スタンプが押印されており、「3605工場」「正四号」「1983年製」と記載されています。

ズボンはチノパンスタイルのシンプルな物で、民生品と大差ないデザインです。

ズボンには両脇に物入れがあります。

ウエストにはベルトループが設けられています。

前合わせはボタン式です。

ポケット内側にはタグ・スタンプが押印されています。

ズボン背面です。

ズボンのポケットは物入れ2個のみで、尻ポケットはありません。

ズボンの裁断は、ゆったりした作りで動きやすいです。
【商品紹介】
「戦場からニイハオ: 中国女性従軍カメラマンの日記 単行本 – 1999/10/1」…中越国境紛争当時の、人民解放軍カメラマンの女性のノンフィクションエッセイです。戦場の体験や、撮影された写真が掲載されており、勉強になります。