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アメリカ陸軍の「M1943 HBT(ヘリンボンツイル)作業服」です。
画像の物はアメリカ製の精巧複製品です。
この複製品はセージグリーンの厚手の生地で作られており、大戦当時の米軍衣料の雰囲気を良く再現していると思います。
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M1943という呼称は、コレクター間で便宜上つけられた名称のようです。
画像の作業服は、M1943の中でも初期型を再現した物で、後期型に比べるとズボンのポケットに縦方向の折り目が入っていない等の違いがあります。
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襟は開襟でも折襟でも着用できます。
画像は開襟状態です。
このHBT作業服は他に適当な被服が無いという理由で、主に太平洋戦線で使用されたため、開襟状態での着用が一般的だったと思います。
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第1ボタンまで留めると画像のような状態になります。
車両整備や各種作業時に汚れない為、また肌寒い時や風の強い時に防寒目的で、折襟状態で着用されたようです。
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HBT作業服に使われているボタンは、陸軍独自デザインの物です。
このボタンにも、画像の赤銅色の物や、黒塗装された物など、製造時期によってバリエーションがあります。
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胸ポケットは四角い縦長の形状です。
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ポケットには側面にプリーツが設けてあり、容量を確保してあります。
単純な貼り付けポケットだった海兵隊の作業服と比べるとかなり機能的な造りといえます。
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袖口にはボタンがあり、ボタンホールでサイズ調整できるよう作られています。
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ボタンホールは服の内側まで貫通しておらず、ちょうど袋の中にボタンを詰める要領で留めます。
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ボタンを留めると画像のような状態になります。
はっきり言って、かなり使い難いです。
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実際の戦場では筒袖のままか、暑い場所では袖をまくって使っていたようで、後に登場する「OG107ユーティリティ」では筒袖はそのままに、ボタン等の調節機能はなくなりました。
誰も使ってないので不要と判断されたのでしょう。
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襟の裏側にはボタンが2箇所もうけてあります。(用途については知識不足で、いまだ不明です)
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この複製品では、被服正面にガスフラップが再現されています。
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ガスフラップは被服内側のボタンで留め、前合わせとの二重構造でガスの侵入、肌への接触を防ぎます。
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襟元のガスフラップの状態がわかるでしょうか。
実際の戦場ではガス戦が行われなかった事、着用時にガスフラップが邪魔に思われた事から、兵士が切り取ってしまう事例が多々見られます。
また、はじめからガスフラップの付いていないモデルも存在します。
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M1943HBT作業ズボンです。
作業用ということもあり、直線的な裁断でゆったりした造りをしています。
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左右の腰にある大型のカーゴポケットの他にはポケット類はありません。
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カーゴポケットはズボンベルトの直下、かなり高い位置にあり、手を突っ込めるスリットポケットはもとより付いていません。
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このポケットは大型で、手の位置に近いので物の出し入れにも便利です。
初期型ではこのように1枚布でしたが、後期型では更に容量を増す為にポケット中央にプリーツを設けてありました。
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ズボンの裾は単純な筒状で、絞り紐等は付いていません。
作業服らしい、シンプルな造りです。
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ウエスト周りです。
腰のポケットの大きさが際立っています。
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陸軍トラウザースベルトを装着したところです。
セージグリーンに濃いカーキ色が映えて、なかなかに格好いい見栄えだと思います。
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ズボンの前合わせ部分の内側にも、ガスフラップが付いています。
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こちらは布の端を1箇所留めるだけなので、作業服よりは扱いやすいです。
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ウエスト周りを背面から見ると、大型のカーゴポケットの為か、スリットポケットの類は一切付いていません。
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以前購入した、後期型レプリカと比較してみました。
後期型を再現したモデルのほうは、生地の色が濃く、海兵隊の物に近い印象です。
また、生地自体も比較的薄手で、夏に着用するには丁度良いアイテムです。
一方、今回購入した初期型は全体的な造りが精巧で、より軍用実物に近い印象です。
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着装状態・正面。
作業服なので、ゆとりのある造りで、各国軍服と比べ、肩周りなどが動かし易いです。
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着装状態・背面。
裁断が直線的なので、パリッと着こなすのは難しいですね。