陸上自衛隊の64式小銃カバーです。
現在ではほぼ過去の産物と化していますが、1980年代には、小銃に被せて迷彩効果を高める小銃カバーがありました。
画像の物は旧迷彩柄のPX品です。
官品ではなく、あくまで私物扱いでしたが、実戦志向の空挺団や、小銃が汚れるのを防ぐ目的で普通科でも愛用者は少なくなかったようです。
画像は小銃先端部分です。
ジッパーで簡単に開放できるつくりです。
レシーバー周りです。
使用時にはここもまるっと広げる事が出来ます。
ストック部分です。バットストックまで覆うつくりなので、装着すると肩当ては展開できなくなります。
スリングスイベル部分は露出するよう作られています。
小銃カバーをカバーとして使用する際には、マガジンは装着しません。
ストック側のスリングスイベルも使えるよう四角く穴があけてあります。
ストック上部を見た所です。
綺麗にカバーされています。
ジッパー部分は青緑色で、簡単に開け閉めできるので、マズルカバー無しでも銃身が汚れるのを防げます。
小銃カバーを展開した、射撃状態です。
レシーバー部分のカバーは折り返してボタン留めするため、この部分のみ裏地のOD単色が目立ちますね。
あらかじめ二脚を出しておけば、カバーの上からでも折りたためます。
銃口付近のジッパーをあけたあとは、ドットボタンで側面に固定できます。
小銃カバー展開時にはマガジンも装填できます。ボルト付近からリアサイトまで開放されるため、銃の操作に不便はありません。
小銃カバーにはセレクターを通す切り欠きがあり、カバーをつけたまま安全装置の操作も問題なく出来ます。
小銃カバーのレシーバー付近のカバーはひっくり返して丸め、ドットボタンで留めてあります。
銃口付近のジッパーの色が目立ちますね。
長年使われていただけあって、良く出来た装備品だと思います。
2型迷彩に更新される際にも、新迷彩柄の小銃カバーが販売されたようですが、そちらは殆ど普及しなかったようです。
その意味では「昭和」を代表する装備と言えそうです。
【商品紹介】
「自衛隊1982―ユニフォーム・個人装備 (1981年)」…昭和自衛隊の個人装備の参考資料になります。