主張する迷彩 ~ 中国人民解放軍 07式作戦服・海洋迷彩 (実物)

中国人民解放軍の現用迷彩服「07式作戦服(戦闘服)」です。

今回紹介する物は、人民解放軍海軍で採用されている「海洋迷彩」柄の実物新品です。

 

 

世界各国の海軍でも青系の迷彩柄は見られますが、この海洋迷彩は地上戦闘を行う「海軍陸戦隊」でも使われている為、訓練映像などの印象から、ことさら「迷彩服なのに、かえって目立つ」印象があります。

 

 

服の裁断・デザインは07式各種迷彩柄と同一の物です。

襟には階級章取付用ベルクロ台座があらかじめ縫い付けられています。

 

 

資料映像を見ると、折襟・開襟どちらの状態も見受けられます。

ベルクロの地色が青色なのが、迷彩柄に合って良いですね。

 

 

ジャケットには胸部と腰部に4つの大型ポケットと、上腕部に1つの小型ポケットがあります。

両胸のポケットは貼り付けタイプです。

 

 

右胸には胸章を取り付ける為のベルクロ台座が縫い付けられています。

 

 

胸ポケットはカーゴポケット・スタイルで、容量も考慮された作りです。

 

 

胸ポケットは2個のボタンで留められています。

 

 

ジャケット下部には内蔵式の蓋付きポケットが2個あります。

 

 

ジャケットの前合わせの一番下のボタン位置です。

 

 

一番下のボタンを留めなければ、画像のようにめくれやすくなり、動きを阻害しません。

 

 

ボタンは樹脂製で、布地に合わせて海洋迷彩柄で成型されています。

 

 

右袖の形状です。

 

 

右袖上腕部には、ワッペン取付用のループが縫い付けられています。

 

 

左袖の形状です。

 

 

右袖上腕部には小型のポケットがあり、その上にワッペン取付用のループが縫い付けられています。

 

 

小型ポケットはプリーツ付きで、2個のボタンで留められます。

各国軍服の例にならうなら、包帯などの救急用品入れと思われます。

 

 

袖はカフスボタン式で、手首に合わせてボタン留め出来ます。

 

 

ジャケット背面です。

 

 

背中側には偽装ループやウエストストラップ等は無く、シンプルな作りです。

 

 

ジャケットの前合わせはボタン式です。

 

 

ジャケットの内側の状態です。

ウエスト部分には、紐が内蔵されています。

 

 

紐で絞る事で、風を遮る防寒機能、あるいはベルトを装着する際にウエストをスマートに見せるため、動きやすくする為の機能と推測されます。

 

 

下部のポケットは内蔵式なので、袋状のポケット本体が内側に見えます。

 

 

ポケットはジャケット側と一部連結されており、激しい動きをしてもポケットがある程度固定されるように配慮されています。

 

 

ポケットには服のサイズがスタンプされています。

 

 

また、タグも縫い付けられており、「品名:07式海洋迷彩夏季作訓服」「号型:165cm/92~96cm」「生産年月:2012年6月」の表記が確認出来ます。

 

 

ズボンもデザインは07式作戦服共通の物です。

 

 

ウエスト部分にはベルトループが設けられています。

「07式内腰帯(ズボン用ベルト)」が丁度通るサイズです。

 

 

ズボンの前合わせはボタン式です。

 

 

迷彩布地の裏面は白無地で、迷彩が透けて見えます。

 

 

ズボンの両脇には、オーソドックスなスリットポケットがあります。

 

 

ズボンの股部分の構造です。

 

 

ズボンの裾は筒状で、ベルクロ式タブで絞る事が出来ます。

 

 

ズボンの背面です。

 

 

07式迷彩服には、尻ポケットはありません。

 

 

ズボンの股部分の構造です。

 

 

ズボンの裾は筒状で、ベルクロ式タブで絞る事が出来ます。

 

 

ズボンの側面形状です。

 

 

ウエストのベルトループ、スリットポケットは画像のような形状です。

 

 

ズボン側面にはカーゴポケットが設けてあります。

若干斜めに取り付けられている他、容量を増やす為のプリーツが付いており、機能的です。

 

 

カーゴポケットの蓋は、2個のボタンで留められます。

 

 

ズボンの裾のベルクロ付タブを使用してみました。

 

 

ズボンの裏側は画像の通りです。

ポケットの袋部分付近に、タグが縫い付けられています。

 

 

タグには、「品名:07式海洋迷彩夏季作訓服」「号型:165cm/92~96cm」「生産年月:2012年6月」の記載があります。

 

 

海軍の「領章(階級章)」です。

陸軍とデザインは同一ですが、色が異なります。

 

 

この階級章は「上士」です。

人民解放軍は下士官の階級だけで11種類ありますが、上士は下から数えて3番目の位です。

 

 

海軍の胸章です。

イカリのマークがあしらわれているのがいかにも海軍らしいです。

 

 

領章もそうですが、裏面は全面ベルクロが貼り付けられています。

迷彩服に縫い付けずに済むので取り外しが簡単に出来、洗濯の際に大変助かります。

 

 

海軍の「15式臂章」です。

もともとは07式作戦服採用時に「07式臂章」が制定されていましたが、2015年に徽章類の改正があり、この「15式」に変更されました。

 

 

デザイン以外は、ワッペン形状や被服への取付方法などは変更ありません。

 

 

裏面には、「2016年2月」と製造年月が表記されています。

 

 

徽章一式を装着した状態です。

迷彩服としての実用性はおおいに疑問ですが、装飾面ではなかなかに格好良いと思います。

 

 

海軍を示す「臂章」と「胸章」、階級を示す「領章」を装着しています。

部隊によっては更に「海軍陸戦隊」と表記された「名札」と「臂章」を取り付けています。

 

 

海軍専用の群青色の領章は、青系ピクセル迷彩によく馴染みます。

 

 

海軍らしく、臂章・胸章ともに船のイカリがデザインされています。

イカリのマークは、世界各国の海軍に共通するアイコンですね。

 

 

人民解放軍の徽章類は2015年に改正されていますが、海軍胸章は07式を引き継いでおり、変更はありません。

 

 

2015年度改正により制定された15式海軍臂章は、濃紺で纏められており、海軍らしい色彩で格好良いです。

 

 

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