
第二次世界大戦当時のアメリカ陸軍の標準的な戦闘服「ODフランネル・シャツ」です。
画像の物はミリタリーショップ「中田商店」で購入した、セスラー社製レプリカ品です。

このウール製シャツとトラウザーズの上下は、第二次世界大戦初期から終戦に至るまで、アメリカ陸軍の基本装備として着用されました。

布地は薄手のウール製で、通常は上からフィールドジャケットを着用しますが、それ程寒くない時などは、ウールシャツ上下のみで戦闘する事も多かったようです。

襟は第1ボタンで折襟状態にして、ネクタイを締めることで制服としても着用されました。

戦闘服としては基本的に開襟状態で着用されていたようです。

背中側の裁断もシャツらしいつくりです。

胸ポケットはプリーツの無いシンプルな物です。

前合わせは樹脂製ボタンで留める作りです。

袖口はボタン留めです。

シャツの裏にはタグが付いており、サイズ表記と製造国がわかります。

セスラー製品はほぼ中国製ですが、縫製はしっかりしています。

「サージウール・トラウザーズ」です。
こちらもセスラー社製レプリカ品です。

このズボンは生地の色味から、通称「マスタードパンツ」とも呼ばれていた物です。

布地はシャツに比べると厚めに出来ていますが、それでも朝鮮戦争の頃のODズボンと比べると薄手です。

トラウザーズのデザインはシンプルで、いわゆるチノパンツスタイルです。

トラウザーズにはベルトループが設けてあります。

画像では第二次世界大戦当時のカーキ色の「オープンフェイスバックル・トラウザーズベルト」を装着しています。

トラウザーズ両側面にはスリット式ポケットがあります。
また、ベルトループ直下には小さいポケットがあり、懐中時計が収納出来ます。

広げてみると小さいながらも収納スペースが確認出来ます。

尻ポケットは2箇所、スリットタイプです。
このレプリカ品では官給品を再現してありますが、使いやすくする為に蓋を追加する兵士も多く、後期生産型でははじめから蓋付きで製造されたらしいです。

トラウザーズの前合わせは小さいボタンで留めるタイプです。

内張りは白色綿製です。

着装時の状態です。
薄手のウールシャツを厚手のウールパンツの組み合わせは秋冬の気候には丁度良い着心地です。
合わせて被っているウールニットキャップ(ジープキャップ)も、精巧複製品だと非常に被り心地が良いので重宝しています。

ウール製衣料はヨーロッパ戦線で多用されましたが、地域や季節によってフィールドジャケットを着ると暑すぎる事もあったようで、ウールシャツ&トラウザーズに直接M1936装備とM1938レギンスの組み合わせも記録映像や戦争映画で頻繁に見られます。

ウールシャツの下着には、第二次世界大戦当時のアメリカ陸軍で使用された「ODタンクトップ」を、現行生産品で再現しています。
ドッグ・タグはボールチェーンでなく、復刻品のチェーンを使っています。
良く見られるタイプとはひとあじ異なる着用感で、大戦当時の雰囲気が感じられます。