サバゲー黎明期の定番ユニフォーム ~ アメリカ陸軍 ウッドランド迷彩 BDU (実物)

アメリカ陸軍が1981年に制式採用し、2000年代まで使用されていた「ウッドランド迷彩BDU」です。

画像の物は実物中古放出品です。

 

 

「BDU」とは、「バトル・ドレス・ユニフォーム」の略称で、すなわち「戦闘服」という事ですね。

1981年に採用されたモデルは1983年の「グレナダ侵攻」で実戦に投入されましたが、現地の気候に不適との戦訓から、中厚生地の基本モデルに加え、ジャングルファティーグと同じリップストップ薄手生地の熱帯地向けモデルも製造・支給されました。

 

 

画像のように、裏地は迷彩柄は無く、白っぽい生地が見えます。

迷彩パターンはベトナム戦争後1970年代には全軍に普及していた「ERDL迷彩(通称リーフ・パターン」を基本にしつつ、ヨーロッパの森林地帯を想定した色・パターンにアレンジした「M1981ウッドランド・カモフラージュ・パターン(1981年型森林迷彩)」に改良されました。

 

 

およそ25年あまり使用され続けた装備だけに、細部の改良・改変は多岐に渡り、時代ごとに変化が見られます。

主な物として袖口形状の変更や、ウエスト調節タブの有無等がありますが、私が所有しているBDUは比較的新しいモデルになります。

 

 

BDUは基本開襟スタイルで着用するよう作られています。

徽章・階級章類は全て自分であとから縫い付けた物です。

 

 

ジャケットには四角形のカーゴポケットが4箇所あります。

ジャングルファティーグと比べると、構造が単純化されており、生産コストも考慮された結果のデザインかと思われます。

 

 

襟首の裏地にはタグが縫い付けてあります。

このジャケットは「SMALL-REGULAR」サイズです。

 

 

袖章は「第82空挺師団」章です。

素材はODナイロン製のサブデュードタイプです。

 

 

袖はひじ部分に当て布がしてあり、耐久性を増してあります。

 

 

袖口にはボタンが3つあり、3段階にサイズ調節が可能です。

 

 

こちらはトラウザース(ズボン)です。

 

 

トラウザースには、蓋付きのポケットが4箇所、スリット式ポケットが2箇所あり、収容量は十分過ぎるほどです。

 

 

基本的な形状はジャングルファティーグ以来のカーゴポケットスタイルですが、蓋の形状を単純な長方形にする等、生産性を高めるシンプルな改修がなされています。

 

 

側面にある大型のカーゴポケットはプリーツ付きの容量の大きい物で、蓋はプラ製ボタン2つで閉じられます。

 

 

トラウザースにはズボンベルト用のループがあり、側面にはサイズ微調整用のストラップ金具が付いています。

 

 

前合わせはジャングルファティーグ式に一番上のボタンが露出しています。

 

 

内側にはガスフラップがあり、着用時には内側のボタン1個で留めます。

 

 

前合わせはジャングルファティーグのジッパー式ではなく、旧来のボタン式になっています。

利便性よりも耐久性を選んだ改修と思われます。

 

 

尻ポケットは2箇所、蓋は2個のボタンで閉じられます。

 

 

トラウザースの膝部分には当て布がしてあり、耐久性が増しています。

 

 

トラウザースの裾にはナイロンテープが内蔵されており、絞って縛る事が出来ますが、すべりが悪く、私は実際の着用時には紐は縛らずにブーツにたくし込む事が殆どです。

 

 

こちらはインナーの様子です。

1980年代の米陸軍では、従来のODカラーにかえて、ブラウンカラーのTシャツやトランクスが普及していました。

ドッグタグはベトナム戦争後に一般的になったゴム製サイレンサーを取り付けたモデルです。

トラウザース用ベルトはベトナム戦争時から使用されている黒色のオープンフェイスバックルです。

これにはコットン製とナイロン製があり、両方所有していましたが、私は現在は使いやすいコットン製を愛用しています。

 

 

ウッドランドBDU着装状況・正面です。

実戦でも初陣は1983年のグレナダ侵攻からで、この戦争では同時に空挺師団等で新型の「PASGTヘルメット(通称フリッツヘルメット)」も支給されており、新しいアメリカ兵の姿が印象づけられました。

1989年のパナマ侵攻ではこれらに加え「PASGTボディアーマー(ミリタリー市場では“M1ボディアーマー”とも呼称)」の使用率も上がり、更に主力小銃も「M16A1」から「M16A2」へと更新されていました。

 

 

1991年の湾岸戦争の6色デザートパターンBDUを間に挟みつつ、1990年代を通して現用装備として活躍し続けた、アメリカ軍を代表する迷彩服です。

その後、ピクセルパターンの新型迷彩服が導入され、アメリカ海兵隊では2001~2004年にかけて「MARPAT」に更新され、アメリカ陸軍では、2005~2007の間に「ACU」に置き換えられました。

現在では“旧迷彩”となったウッドランドBDUですが、実物中古品やレプリカ品はまだ流通しているので、入手するなら今のうちですね。

 

 

【商品紹介】

かつては掃いて捨てるほど流通していた実物放出品はすっかり見なくなり、レプリカも現用裁断になってしまい、すっかり入手難易度が上がってしまいました。

「実物 米軍 BDU WOODLAND CAMO ジャケット」…米軍実物BDUジャケットです。

 

「[ロスコ] シャツ 長袖 レギュラーカラー ポケット 迷彩 米軍 メンズ」…ロスコブランドのファッション系レプリカです。米軍BDU同型の裁断で、代用に最適です。

 

「[ロスコ] カーゴパンツ ボタンフライ 6ポケット メンズ」…ロスコブランドのファッション系レプリカです。米軍BDU同型の裁断で、代用に最適です。

 

 

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