国家人民軍(東ドイツ軍)の「MPi-K用銃剣」です。
MPi-Kは東ドイツでライセンス生産されたAK-47の名称で、基本的にソ連製と同型ですが細部がわずかに変更されています。
そして同様に専用銃剣も東ドイツで製造・支給されていました。
構造・形状はソ連製AK-47用銃剣である「6kh2(シェースチ・ハー・ドヴァー)」の完全コピーですが、使用素材の規格が東ドイツ仕様となっています。
主な外見の相違は素材による色の違いで、グリップが黒色樹脂製、ストラップ類がグレーナイロン製となっており、ソ連製との識別は容易です。
銃剣鞘の鯉口部分は、もともとリベット状の金具が付いていたようですが、本品では脱落しており、中身の刀身が覗いて見えます。
銃剣鞘の先端には、破損防止の為に「鐺(こじり)」が設けてあり、強度を高めています。
銃剣を裏から見ると、装備ベルトに吊るすためのストラップが確認出来ます。
ストラップはグレー・ナイロン製で、銃剣鞘に金具を用いてがっちりと固定されています。
銃剣鞘の先端を裏から見た状態です。
銃剣鞘の表面は黒染処理されています。
銃剣吊りストラップには、携行時に銃剣がばたついたり、脱落を防止する為のグリップ固定用ストラップが縫い付けられています。
グリップ固定ストラップはスナップボタンで留められており、簡単に取り外し出来ます。
銃剣を鞘から抜いた状態です。
AK系銃剣は、製造国にもよりますがAK-47用からAK-74用に至るまで、刀身が艶消しの白銀色で仕上げられています。
中古放出品という事もあり、銃剣の柄を固定するナイロン製ストラップ部分はかなり摩耗しており、表面が毛羽立っています。
法律に抵触しないように、刀身は鞘内部の銃剣抜け防止用板バネの位置までで切断されています。
銃剣の刀身切断面の様子が痛々しいです。
刀身には元から刃は付いていませんが、日本国内で所持する為にはやむを得ない処置ですね。
チェッカリングが彫られているパーツはロック・レバーで、着剣した銃剣は、このレバーを引っ張ったまま銃から引き抜きます。
グリップの着剣用溝の様子です。
銃口に差し込むリング部分近くにある三角形の突起が銃に固定する為のロッキング金具です。
着剣した銃剣が抜け落ちないように強いバネが使われているようで、ロック・レバーを引っ張るには、かなりの力を要します。
東京マルイ製・次世代電動ガン「AKS-47」を使い、着剣できるかどうか試してみました。
実銃ではマズル部分に銃剣ツバのリングを通し、押し込む事でクリーニングロッド収納部分の先端の出っ張りに銃剣内部のレバーが噛み合ってロックされる構造です。
電動ガンに対しては、マズルリンクの直径は合っているので着剣状態風にすることは出来ますが、安全対策の為か銃身がわずかに短く設計されているようで、ロックレバーの位置まで銃剣を差し込む事は出来ません。
とりあえず、「銃口を地面方向に傾けなければ」着剣スタイルを楽しむことは出来そうです。
【商品紹介】
東ドイツ製の入手はタイミング次第ですが、ソ連製モデルについては、近年実物合法品や複製品の流通があり、記事作成当時よりも入手しやすくなった印象です。
「Sendos Chilwen AK47 銃剣」…刀身はプラスチック製のモデル品です。