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ベトナム戦争で北ベトナム軍が着用した戦闘服、「K58軍服」です。
ベトナムの工場で作られた複製品で、略帽も一緒に入手しました。
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以前に紹介した物とは製造工場が違うようで、色味をはじめボタンの形状等、だいぶ印象が異なります。
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襟章は付属していない為、所有する実物戦時生産品を取り付けています。
階級は「陸軍歩兵上士(曹長)」です。
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過去購入品はダークグリーンといった趣でしたが、今回購入品はカーキとグリーンの中間のような、日本軍の「枯草色」をほうふつとさせます。
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襟は開襟スタイルです。
第一ボタンの無い「K58」の特徴がしっかり再現されており、折り襟の状態には出来ません。
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裾はストレートに断ち切られており、ズボンにたくし込むスタイルでも、ズボンの外に出すスタイルでも着こなせます。
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最後のボタンからの裾のまくり量は画像位で、身動きの邪魔にならない余裕があります。
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襟の形状はエッジが立っており格好良いです。
襟章を取り付ける為のループは自分で糸を縫い付ける必要がありますが、これは実物被服でも同様です。
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製造工場を示すスタンプとサイズ表記があります。
一見してレプリカと判別できる点です。
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制服として使用する際に必要な、肩章を通すループも再現してあります。
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袖の形状は、肩から袖にかけてテーパーがかかっており、手首を纏めるカフスボタンが付いています。
民生品のシャツやアメリカ軍のチノシャツのような見慣れたデザインです。
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袖のカフスボタンの様子です。
樹脂製のボタンはODの成形色で、前合わせやポケットと同じ物が使われています。
ボタンのループは一か所のみで、手首の太さに合わせたサイズ調整は考慮されていません。
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胸ポケットはシンプルな貼り付け型で、2箇所設けてあります。
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フラップはOD成形色のボタン留めです。
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開いてみるとわかりますが、ポケット正面のプリーツは装飾的な物で、容量を増やす機能はありません。
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前合わせはシンプルなボタン留めで、使用されているボタンは4か所、第一ボタンはもともと存在しないデザインです。
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服の内側の様子です。
表と裏で生地の色に違いはありません。
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背面の形状です。
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肩にマチが付いており、わずかですが動きやすさを配慮したデザインに見えます。
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裾は断ち切り型のシンプルな物です。
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「K58軍服」のズボンです。
デザインは殆どチノパンツと同型のシンプルなストレートスタイルです。
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ウエストにはベルトループが設けてあり、両側面にスリットポケットがあります。
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ズボンの裾はシンプルな断ち切り処理です。
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ズボンのファスナー部分はボタン留め式です。
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スリットポケットの袋部分は、白色綿生地が使われています。
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ズボンの裾はボタンで留められるように出来ています。
裾がバタ付かないようにする為の工夫で、個体によっては紐で結ぶタイプや、何も処理されていないタイプ等バリエーションがあったようです。
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ズボン背面の形状です。
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臀部に一か所、スリットポケットが設けてあります。
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ズボンはストレートスタイルです。
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尻ポケットの様子です。
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フラップはありませんが、ループとボタン留めで脱落防止に配慮されたデザインです。
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ポケット内側は、白色綿布が使われています。
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ズボンの側面形状です。
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ウエストのベルトループと両側面の物入れ、臀部のスリットポケットの様子がわかります。
一見してシンプルな印象です。
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ズボンの裾に吸い付けてある、ボタンの様子です。
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ボタンにループを引っかけて、バタつき防止処理が出来るのが実戦的で興味深いです。
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「K58軍服」の着装状況です。
略帽を被り、襟章を取り付けてあるベトナム国内の部隊を想定した着こなしです。
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靴は安定のベトナム製ズック靴です。
ベトナム戦争では中国からの援助物資と、ベトナム国内で製造された物が併用されていましたが、品質の点で中国製の人気が高かったと聞きます。
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ベトナム国内の北ベトナム軍は、越境南下部隊と違い、襟章や帽章などの徽章類はしっかり装着しています。
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階級は「ベトナム人民軍陸軍 歩兵上士(曹長)」で、護身用の拳銃「K54(ベトナムにおける中国製54式手槍の名称)」を携行しています。
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こちらは南ベトナムに非公式に越境・南下して戦闘を展開した部隊の歩兵装備です。
素性がわからないように、ベトナム人民軍を示す徽章類(帽章・階級章・身分証明書等)はあらかじめ取り外してありました。
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南北国境を超える際に、少しでも素性を怪しまれる私物を含め捨て置く様子が、ベトナム製戦争映画でも描写されてます。
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装備例はベトナム戦争中期から後期にかけての想定で、武装はソ連から供与された「AKM突撃銃」です。
歩兵の武器については、ベトナム人民軍内の親中派と親露派の派閥の違いから、部隊ごとにある程度振り分けがされており、「中国型装備」の部隊、「ソ連型装備」の部隊に分かれていたという話もあります。
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北ベトナム軍装備と言うと、背嚢や米袋を背負い、草木偽装をしたイメージが強いですが、戦況にもよりますが、画像のように必要な携行具をベルトに取り付けた軽装スタイルが案外主流だったようです。
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この複製品は色味がベトナム戦争時の北ベトナム軍兵士のイメージによく合っていてお気に入りの軍装品です。
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北ベトナム軍の装備品は負い紐付きの物が多く、サスペンダーが無くても重量分散に配慮してあり、見た目の古臭さと反して結構使いやすいと感じます。
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反面、装備品の重量から動き回っていると装備品がお腹側に寄ってきてしまうのがなかなか煩わしい点です。
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着用例では二本収納型手榴弾ポーチを身に着けていますが、戦争後半期には4本収納型の装備率が増えてきたとの話を聞居た事があります。
長期戦ゆえの軍装品の変遷も興味を引かれる分野です。
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体格の変化に合わせて、Lサイズの被服を調達したのですが、ベトナム兵士らしさと言う意味では、細身で小柄なほうが似合うというのが実感できます。
当方、いささか栄養状態が良すぎるようです…(笑)
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ベトナム戦争では数量的にはセミオートカービンの「SKS」や「56式半自動歩槍」が多かったようですが、主戦場の装備有料舞台の資料や戦争映画の影響もあり、AKシリーズの印象が強いですね。
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手榴弾投擲の様子です。
手にしているのは、ベトナム国内で製造された木柄手榴弾で、柄が短いのが特徴です。
このほかにも、中国から大量の「67式木柄手榴弾」やソ連製「F-1手榴弾」が援助物資として送られており、ジャングル内での接近戦では、手榴弾の一斉投擲戦術で米軍や韓国軍の前線部隊を苦しめました。
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