1980年代に断続的に続いた「中越国境紛争」に於ける、「中国人民解放軍 陸軍 偵察部隊」の装備です。
偵察兵には、当時開発された各種迷彩服が制式・試作を問わず支給されていましたが、一般的だったのが「81式迷彩服」です。
「81式迷彩服」は、両面リバーシブル迷彩が基本形ですが、他にも片面のみ迷彩タイプ、フードの付いたタイプ、フェイスベールの付いたタイプ、更に製造時期による色調の違いや、裁断のデザインを変更した「84式」等、バリエーションが豊富にあります。
偵察兵が手にしているのは「79式衝鋒槍」、「79式冲鋒槍」とも呼ばれる、当時完成したばかりの新型サブマシンガンです。
中越紛争後期に実装された銃器ですが、偵察部隊には優先的に配備されました。
サブマシンガンとしては珍しいクローズドボルト方式の作動機構と毎分1,000発の高火力、更に既存のサブマシンガンを更新する為に小型・軽量化に努めた設計でコンパクトに仕上がっており、実用した偵察兵には、優秀な兵器と評価されています。
人民解放軍偵察部隊は、中越紛争に於いてはベトナム軍監視所の襲撃・破壊や情報収集の為の捕虜の生け捕り等、各種特殊任務を行う精鋭部隊で、任務遂行の為に効果的な迷彩服や近接火力が高く携行性に優れたサブマシンガンは有効に活用されていたようです。