
チェコスロバキア軍の実物軍装品「ZB26/30軽機関銃用マガジンポーチ」です。



チェコスロバキアは第二次世界大戦前の戦間期には優秀な兵器を多数開発し、輸出していました。
中でも特に世界レベルのベストセラーとなった傑作機関銃が「ZB26」及び改良型の「ZB30」です。


輸出のほかに、ライセンス生産もされており、イギリスでは「ブレン機関銃」の原型となり、中国では正規輸入品、ライセンス生産品、違法コピー品が入り乱れ、対戦相手の日本軍からは「チェッコ機銃」「無故障機関銃」と呼ばれ恐れられていました。

このマガジンポーチはチェコスロバキア軍で使われていたもので、右用・左用でデザインが異なっており、2個1組で専用のサスペンダーで吊るして着装しておりました。

マガジンポーチ背面にはベルトループがあります。
幅広の装備ベルトでも通せる余裕のある作りです。

上部にはワイヤー製のフックがあり、専用のマガジンポーチ用サスペンダーを引っかける作りです。


マガジンポーチの留め金は真鍮製です。
構造は当時の革製品でよく見られる、スタンダードなタイプです。

蓋を開放した状態です。

内部はシンプルな箱型です。
マガジンは2本収納する作りです。

内側に工場の物と思われるスタンプが確認できます。

革は時代相応に硬化気味ですが、内部は比較的良好な状態を保っています。
入手後、速やかに保革油を吸わせたのは言うまでもありません。

側面から見ると、箱型の外見が良くわかります。

MYTH製電動ガンのマガジンを入れてみました。
VIVA ARMS製品はM14マガジンの流用でしたが、こちらは実銃に準じたリアルサイズのマガジンです。

本来は2本収納する造りなのですが、マガジンポーチの経年劣化を考慮すると、1本収納に抑えておくのがちょうどよいと思います。

規定通り、2本収納した状態です。
結構、がんばって詰め込んでいます。

革の収縮、保管時の変形等が影響してか、2本収納状態ではストラップが留め具まで届きません。
無理はしないほうが無難ですね。
追伸:海外の閲覧者の方から、コメント欄より教えていただき、このポーチはユーゴスラビア軍の、恐らく戦後製の装備品だとご教授いただきました。

