今回は、日本国内で合法的に所有できる実銃パーツとも言えるアイテムを紹介していきます。
ソ連軍で1950年代に運用されていた分隊支援用軽機関銃「RPD」のドラムマガジンと専用マガジンポーチ、そして使用される7.62x39mm弾用のベルトリンクのセットです。
無稼働実銃の販売で有名なショップ「シカゴレジメンタルス」さんで購入しました。
このドラムマガジンポーチは歩兵分隊の兵士に弾薬主に持たせる予備マガジン用で、ショルダーハーネス付きで、たすき掛けで携行出来るタイプです。
生産国の表記は無かった為、正確な事は不明ですが、ポーチの素材や作りからポーランド軍の物と推測されます。
冷戦時代のポーランド軍の装備品は淡緑色綿生地で作られており、強度の必要な部分にナイロン生地が使われているのが特徴です。
セット売りのドラムマガジン本体やベルトリンクも、おそらくポーランド製だろうと思われます。
素材の違いを除けば、ドラムマガジンポーチのデザインや各部の機能はソ連軍の物とそっくりそのまま、完全コピーと言えるでしょう。
ドラムマガジンポーチ背面にはベルトループが縫い付けてあり、ショルダーハーネスと組み合わせて身に着ければ、装弾数100発フル装填した弾倉もしっかり携行出来るでしょう。
ショルダーストラップは本体側に頑丈に縫い付けてあります。
ドラムマガジンポーチ本体は織の粗い丈夫な綿製ですが、ショルダーストラップはナイロン製です。
この素材と色味が冷戦時代のポーランド軍装備の特徴です。
ドラムマガジンポーチの側面には小ポケットが設けてあります。
側面の小ポケットは、ソ連軍のマガジンポーチにも見られる構造です。
正確な用途は不明ですが、恐らくはガンオイル缶の収納用と思われ、RPD用とされる長方形の金属製オイラー缶が入りそうな形状です。
ドラムマガジンポーチの蓋はトグルボタン式で、容易に開け閉めできるので非常に実用的です。
トグルボタンを用いた弾薬ポーチは中国製が特に知られていますが、比較するとポーランド、およびコピー元となったソ連製の方が木製ボタンが大型で、引っ掛け部分も余裕のある作りなので扱いやすい(反面、不意に外れる可能性も高い)のが特徴です。
蓋は大きく広がるので、中身を取り出しやすいです。
ドラムマガジンの形状に合わせて、立体的に縫製されています。
実際にドラムマガジンを収納した状態です。
携行する際には内蓋も閉じるので、脱落防止対策もしっかりしています。
内蓋の片側には、スリットポケットが設けてあります。
内蓋には板紐が縫い付けてあります。
この板紐は、構造からの推測ですが、ドラムマガジンのハンドル部分に結び付けるための物と思われます。
こうしておけば、円形のドラムマガジンがマガジンポーチ内で回転するのを防ぎ、蓋を開けた際に確実にハンドルを掴めるというわけです。
板紐を使わない場合には、内ポケットに収める事ができ、邪魔になりません。
マガジンポーチと一緒にセット販売されている、実物ドラムマガジンおよびカートリッジ用ベルトリンクです。
ドラムマガジンは主にスチールプレス加工で作られており、表面は黒染め仕上げです。
使用済み中古品だと思われますが、目立つ錆も無く、非常に良好な状態です。
蓋の固定用ヒンジなど、実物ならではの荒々しい溶接加工の跡など、見ていてワクワクしてきます!
側面にはベルトリンクを出し入れする為の蓋が設けてあります。
その隣には、キャリングハンドルが取り付けてあります。
キャリングハンドルは可動式で、持ち運びに便利です。
ベルトリンク収納口の蓋のヒンジ基部は、片方の針金が折り曲げてあり、蓋の固定機能を兼ねています(親指の触れている箇所)
この針金部分は360度自由に回転します。
この針金で、蓋を押さえる作りになっています。
針金の押さえを外すと、前面の円形蓋を開ける事ができます。
給弾口の蓋はスプリングのテンションで常に閉じた状態になっています。
ベルトリンクはこの蓋から引っ張り出す作りです。
画像のようにベルトリンクを引き出して、銃本体に弾薬を装填します。
射撃時にも、スプリングのテンションが掛かっているので、蓋は常に閉じた状態に維持されます。
ドラムマガジン側面には、スリット構造が溶接してあります。
このスリットと軽機関銃下部にある突起をスライドして嵌め合わせる事で、ドラムマガジンを保持します。
マガジン正面の円形蓋の可動ヒンジ部分です。
表面処理の豪快さが、いかにも軍用量産品らしくて魅力的です。
円形蓋の開放手順はシンプルです。
針金製の固定パーツを回転させて、ロックを外します。
あとは単純に円盤の縁を手で持って引っ張ってやれば、画像のようにヒンジを基点としてパカッと開きます。
中に、付属品のベルトリンク2本を収納しています。
RPDのドラムマガジンは、画像の通り中身は空っぽで、単にベルトリンクを収納するだけの容器となっています。
PPSh-41短機関銃やトンプソンM1928などの給弾機構を持つドラムマガジンとは、根本から異なるものです。
余談ながら、後にRPDの後継として制式化された「RPK 分隊機関銃」にもドラムマガジンが用意されていますが、こちらは前述のサブマシンガンのような給弾機構を持つ弾倉なので、同じ弾薬を使うのにRPD用マガジンとは外見も構造もまったく異なります。
RPD軽機関銃専用のベルトリンクです。
ソ連をはじめとする旧共産圏の機関銃用ベルトリンクに共通の特徴として、リンクが連結された構造で1個ずつにバラす事が出来ない作りとなっています。
RPD用ベルトリンクは1本が50連装となっており、今回入手した物はスターター・タブ付きが1本、連結して使用するタブ無し50連ベルトが1本の合計2本が付属していました。
カートリッジを挿し込むリンクは1個1個がスプリングで連結されています。
リンクの縁はフック上にプレス成形されており、カートリッジのリムを引っかけて固定する作りになっています。
ベルトリンクの端に、スタータータブが連結してあります。
スタータータブとは、軽機関銃に初弾を装填する際に引っ張る為の取っ手です。
鉄板をプレスして作らており、腕力で曲げるのは無理なほど頑丈です。
ベルトリンク同士は、カートリッジを使って連結できます。
ベルトリンクの端には連結専用のカートリンクが取り付けてあるので、それぞれのリンクを重ね合わせます。
画像のように嵌合する形状になっています。
スリットに連結固定専用金具を・・・
差し込みます。
この状態でカートリッジを挿し込みます。
これで、ベルトリンク同士を連結完了です。
射撃映像を見ていると、アメリカ軍の軽機関銃はベルトリンクがバラバラと外れていきますが、ソビエト・ロシア軍では長いベルトリンクがぼとりと排出されます。
国ごとの違いが見ていて面白いです。
全てのリンクを満たすにはフトコロ事情が厳しいので、とりあえず10発のダミーカートを調達しました。
安価なプラスチック製ダミーカートがあれば良いのですが・・・。
LCT製電動ガンのマガジンと比較して見ました。
赤いボタンが付いているのが電動ガン用マガジンですが、実物より一回り大きいです。
電動ガンでも、マガジンの装着はスライドレール式なので、実物マガジンも装着出来そうな印象です。
実際に試してみると、レールの幅も溝のサイズも違うので、装着できませんでした。
うーん、残念!
LCT製電動ガンの「RPD軽機関銃」をよりリアルに演出する為にドラムマガジンセットを購入しましたが、マガジンの方は装着は無理そうです。
一方、たわむれにベルトリンクを銃に立てかけてみると、これはカッコイイ!ワクワクします。
単にレシーバーの上に載せてみただけですが、ぐっとリアル感が増します。
これは、本命のダミーカート付きベルトリンクを作って連結するともっと格好良くなるぞ、と期待が高まります。
早速、レシーバー内にベルトリンクを装着できるか試してみました。
フィードトレイは実物に準じた造りで、ベルトリンクの取り回しは問題なくできます。
しかし、電動ガンのメカボックスが干渉するので、フィードカバーを閉じる事はできませんでした。
というのは想定できていたので、ベルトリンクの連結針金を取り外して、ワイヤーでつなぎ直し、「ベルトリンクが通っている風」に見えるようにしてみました。
現物合わせで外から上手く見えるような幅を取って、連結し直しています。
手元にあったリード線を使いましたが、すぐに千切れてしまう為、あとで裁縫糸を何本も重ねた紐に取り替えました。
このアレンジは上手くいき、リアルで格好良いベルトリンクが装着出来ました。
真鍮製ダミーカートが良いアクセントになり、実銃のような風合いが出て、ジッサイ格好良いです。
余りのベルトリンクはドラムマガジンのBB弾収納スペースにうまく収まりました。
スタータータブの付いている側は、少し垂らしておきました。
射撃中の雰囲気が出て、これもまた良い感じです。
フルメタル&リアルウッドの質感にベルトリンクが加わり最強に見える!
なんだかんだと装飾品にお金をかけてしまいましたが、それだけの価値はありますね。
・・・まんぞく!
【商品紹介】
「LCT RPD 電動ガン」…現在、製品化されている唯一のRPDのトイガンです。