AKシリーズの数少ないエアコッキングガンのひとつ「トイスター製 AKM 突撃銃」です。
トイスターのAKMは元々日本のメーカー「LS」が1980年代に発売していたエアコッキングガンが原型です。
LS倒産後しばらく経って、金型を譲り受けた「アリイ(のちマイクロエースと改称)」から再販されましたが、その後さらに金型が移り韓国のメーカー「トイスター」から発売されています。
外観はLS時代と殆ど変わりませんが、発射メカニズムはトイスターの手により刷新されており、実射性能は格段に底上げされています。
フレームとグリップは一体成型のABS樹脂製で、昔ながらのモナカ構造になっています。
トップカバーやトリガーガードも別パーツではありません。
リアサイトはサイトベースのみ金属製で、調整ダイヤルはプラ製です。
調整は可能ですが、クリック感に乏しく、操作感には不満あり。
造形は悪くないんですけどね。
チャージングハンドルは一体成型でそれなりに強度もあり、折れるような事はなさそうです。
内蔵スプリングは強めで、コッキングはかなり重いです。
チャージングハンドルを引くと内蔵されたHOPシステムが見えます。
HOPは可変式で微調整が可能です。
初速も90m/s近く出ており、重量弾との組み合わせでは廉価版トイガンとは思えない射距離を誇り、サバイバルゲームで十分使える性能を発揮します。
チャンバーは見ての通り透明樹脂製です。
のちに分解して見た所、ピストンも透明樹脂製でした。
ちょっと素材強度に不安が残ります。
付属のマガジンはスチールプレスタイプをモデルにしていますが、オールプラ製で造形的にもリアル感に乏しいです。(値段相応と割り切るべきか)
一見すると多弾装マガジンのように見えますが、昔懐かしいリザーブタンク方式で、BB弾自体はたっぷり装弾できますが、1チャージで撃てる弾数は18発位でしょうか。
ストックも含めオール樹脂製でフレームもモナカ構造の廉価版トイガンですが、意外にもフォアストックは実銃通り分解できます。
これは原型となったLS製AKMの、更にその原型のプラモデルガンの頃からの名残でしょう。
バットストックはABS樹脂製です。
マイクロエースで再販されていた頃は金属製だった記憶があるので、ちょっとグレードダウンした格好です。
ガスバイパス部分は造形は良いのですがモナカ構造で、露出したネジが少々興ざめです。
特徴的なマズルハイダーの中には、アルミ製のインナーバレルが覗いています。
さきに述べたように、実射性能は原型のLS製品と比べると格段に向上しています。
初速90m/sのパワーと可変HOPの効果でサバイバルゲームの交戦距離で十分役に立つでしょう。
集弾性はまずまずで、狙って当てにいくのも可能ですが、本銃はスコープ等の搭載を考慮していないため、軽量さを活かして機動性を利して戦うのが似合います。
とはいえ欠点が無いわけではなく、まずパワーを上げる為に設計にそぐわない強力なスプリングを使っているようで、コッキングは非常に硬く、連射は辛いです。
また、コッキングするたびにモナカ構造のフレームが軋み、隙間が空くという有様で、なかなか不安に駆られる造りです。(事実、しばらく後に壊れてしまいました)
そして、照準調整範囲と実際の射線が合っていないため、狙点に弾が飛ばないという問題があります。
自作で何とかなる点ではありますが、フロントサイトを底上げしてやらないと狙撃に使えないのは面倒ですね。
【商品紹介】
トイスター製品は現在日本国内では流通していないようです。
「クラウンモデル AK47 10歳以上 エアーコッキングライフル ブラック」…現在もっとも入手しやすいエアコッキング式AK-47です。日本のメーカー「クラウン」発売なので、品質面も安心です。