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国家人民軍(東ドイツ軍)の装備サスペンダーです。
グレー・ナイロン製で、他の個人装備も含めて東ドイツ軍らしさを感じさせる定番装備品です。
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東ドイツ軍では1956年の国軍創設からしばらくの間は第二次世界大戦以来の黒革製装備品が使われおり、装備サスペンダーも大戦型とほぼ同仕様の物が採用されていました。
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時代を経るにつれて化学繊維素材が導入され、1960年代以降はフェルトグレーのナイロン製装備が普及し、東ドイツ軍のイメージアイコンとなりました。
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黒革製装備と比べると、外見は重厚さに欠ける物の、耐久性が高く軽量で、しかも皮革製品のような面倒な手入れも不要なナイロン製装備は非常に使い勝手が良いです。
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大戦型サスペンダーと比べると、基本構造はほぼ踏襲しながらも、素材に合わせて各部の簡略化やデザインのアレンジが見られます。
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画像は装備サスペンダー裏面の様子です。
吊り下げフックの位置の縫製もしっかりしており、軍用品らしい頑丈な作りが見て取れます。
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コンバットパックを連結する為の分岐ストラップ基部はリベットでカシメ留めされています。
部品ごとに縫製や金具留めを使い分けられている辺り、製造コストも考慮した合理性が感じられます。
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黒革製装備サスペンダーでは三角形のリング金具に三本のストラップが縫い付けられていましたが、このサスペンダーでは丸い人造皮革で縫製処理されています。
構造を簡略化しつつ耐久性も維持、更に錆や泥詰まりが起こらない作りで実戦向きのデザインアレンジだと思います。
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背中側のストラップは1本で、Y型サスペンダー構造です。
金具の素材はアルミのようです。
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背中側の肩に位置する装備品吊り下げフックの様子です。
Dリングが二か所配置されており、コンバットパックをはじめとするナスカンを持つ各種装備品を連結可能です。
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装備ベルトへのサスペンダーの装着方法です。
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画像のようにストラップを輪っか状に折り曲げて、端末のコの字リングをフックに引っ掛けます。
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背中側も同様の構造です。
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画像の状態で、装備ベルトがループの間に通るわけです。
黒革製では端末にフックがあり、装備ベルトに引っ掛ける作りでしたが、ナイロン製では構造が変更されました。
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ストラップのベルトループを作った状態・正面です。
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ストラップのベルトループを作った状態・背面です。
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装備ベルトに装着した状態です。
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装備ベルトにループを通すだけのシンプルな構造です。
このままだと簡単に外れてしまいますが、実際に身に着ける際には各種装備の重みで吊り下げ方向にテンションが掛かるので問題ありません。
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戦後もしばらく使われていた大戦型サスペンダーでは、ベルトへの装着には専用の連結用リングを使わなければならなかったので、利便性はかなり向上していると思います。
一見安っぽくも見えるナイロン製装備も、ひとつひとつ構造を見ていくと、旧装備からの改善点がいくつも見られ、よくできた装備だなと改めて見直しました。