中国の間に合わせ装備 ~ 中国人民解放軍 QGK-97 ヘルメット (実物)

中国人民解放軍の「QGK-97」ヘルメットです。

中田商店の店頭で偶然遭遇し、迷わず購入したサプライズアイテムです。

 

 

中国人民解放軍では、1970年代末期に開発された「GK-80スチールヘルメット」を長らく使用していました。(一部は現在でも運用中)

 

 

そんな中、1997年に香港が中国に返還されるにあたって編成された「駐港部隊(香港駐屯部隊)」向けに支給されたと言われているのがこのヘルメットになります。

 

 

とりあえず格好だけは国際標準に見合った外見にしようという意図があったようで、当時の先進国で一般的だった米軍のフリッツ型ヘルメットを模倣した形状ですが、素材はスチールプレス製です。

 

 

駐港部隊に優先して支給された「QGK-97」ですが、ほどなくしてケブラー繊維製の「QGF-02」ヘルメットが制式採用され、順次更新されていきました。

ある意味、人民解放軍の“見栄”のためだけに作られた、珍しい装備品ともいえます。

 

 

内装は従来の「GK-80」に類似した点が多くみられます。

 

 

ヘルメット・カバーは内蔵ゴムの絞りと、各部に縫い付けられたゴム紐付きフックでヘルメット本体に固定します。

フックのゴムは引っ張り状態で保管されていた為、入手時点で既に柔軟性が失われていました。

 

 

「QGK-97」と「99式迷彩服」を着用した、2000年代初頭の人民解放軍陸軍士兵装備です。

 

 

ヘルメットの形状を米軍風にしただけでも、軍装全体が先進的なスタイルに感じられるもので、「95式自動歩槍」と「99式迷彩服」に対して、「GK-80スチールヘルメット」はあまりに古い印象を与えると考えられたとしても納得出来る所です。

 

 

追伸:中国のネット情報では「QGK-97」は人民解放軍初のケブラー繊維製ヘルメットという解説しか確認出来ないため、上記情報が時代遅れの誤認の可能性もありますので、念のためご了承ください。

 

 

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