アメリカ軍 M1936 ピストルベルト (実物&複製品)

アメリカ軍の「M1936ピストルベルト」です。

画像の物は第二次世界大戦時の一般的なカーキ色タイプの複製品です。

その名が示すとおり、拳銃を所持する為のベルトで、指揮官や車両乗員、迫撃砲手等、護身用拳銃を携行する兵士に支給された他、空挺隊でも使用されました。

 

 

頑丈に織られたコットン地に、ダブルフックを吊るす為の鳩目が空けてあります。

この形状は、のちに採用される各種ピストルベルトにも受け継がれています。

 

 

サイズ調整は、ベルトの折り返し端末にある1個のフックを、3列ある鳩目の中央の穴に引っ掛ける事で行います。

 

 

M1936ピストルベルトは片方の端末を縫製してあり、片側のみの調整方法ですが、のちに採用された「M1956ピストルベルト」では両側ともサイズ調整金具が付き、より微調整が可能になりました。

 

 

バックルは画像のような角度でクロスさせ、引っ掛けるタイプです。

 

 

装着には馴れが必要ながら、簡単には外れない構造です。

このバックル部分も、のちのタイプでは引っ掛けやすい形状に改良されました。

 

 

裏から見たところです。

M1936ピストルベルトの特徴として、ベルトの左側面にピストルマガジンポーチを装着する為のドットボタンが付いています。

このボタンには、他にもM1カービン用マガジンポーチを取り付けることが出来ます。

ただ、装着位置の調整が出来ない為、M1956ピストルベルトでは廃止されています。

装備取り付け方法がスライドキーパーに変更された事も理由のひとつでしょう。

一方、アメリカ海兵隊専用装備の「M1961ピストルベルト」では、逆にドットボタンが複数追加されてたりします。

 

 

こちらは、OD色のM1936ピストルベルトです。

画像の物は中古の実物放出品です。

 

 

M1936各種装備は、1943年頃から素材の色をカーキからOD(緑褐色)へと更新していきました。

ODカラーの装備品は、1944年頃から戦場で見られるようになりますが、第二次世界大戦中には完全には更新されず、全身ODカラーのアメリカ兵の登場は1950年の朝鮮戦争からです。

 

 

カーキとODで外見上の違いはなく、比較するに複製品の再現性の高さが実感できました。

 

 


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