中国人民解放軍の2000年代における個人装備です。
装備例は人民解放軍の香港駐留部隊である「駐港部隊」の物です。
軍服は「99式迷彩服」です。
「99式」は「87式」のマイナーチェンジ版で、2000年代に人民解放軍全軍に普及しました。
大量に製造された為か、現在でも未使用新品が安価で市場流通しています。
帽子は「87式迷彩作訓帽」です。
正面の帽章は樹脂製の台座にデカールシールを貼り付けた簡素な物です。
「99式」は手首のカフス留めボタンが1箇所しかない為、ジャストサイズを着用していても画像のように萌え袖気味になってしまいます。
あまり、スマートな着こなしには向かない裁断です。
軍靴は「97式作戦靴」です。
米軍のジャングルブーツに似たデザインで、人民解放軍初の本格的コンバットブーツとして採用されました。
この靴自体はそれ程普及しなかったようですが、数度の改良を経て、現在では「07式作戦靴」が配備されています。
身に着けている装具は「01式単兵携行具」です。
「01式単兵携行具」は「95式単兵携行具」のマイナーチェンジ版で、外見は「95式」と大差ありません。
これらの携行具は中国版TLBV(タクティカ・ロード・ビアリング・ベスト)と呼べる物で、模倣だからと言えばそれまでですが、使い勝手は良好です。
現在では旧式装備となっていますが、迷彩柄を現用の林地迷彩や荒漠迷彩に変更して製造が続けられており、装備更新の遅い辺防部隊等で使われているようです。
現在でも多数が市販されていますが、それらが軍用向けの余剰品なのか、完全に民生品として生産されているのかは不明です。
ヘルメットは「QGF-02」を着装しています。
このヘルメットは人民解放軍初のケブラー繊維製ヘルメットで、シェルの形状は、ほぼ米軍のPASGTヘルメットの模倣です。
内装は独自のデザインで、3点支持スタイルの顎紐との組み合わせで使用感は良好です。
ただ、調達価格が全軍更新するにはコストが掛かりすぎる為、ほどなく安価な「QGF-03」が開発され、現在運用中です。
装備しているのは「95式自動歩槍(自動小銃)」です。
この銃が世界に知られたのも、1997年の香港返還時の駐港部隊の報道が最初でした。
ブルパップ式のデザインはフランス軍の「FA-MAS」の影響が強く感じられますが、作動機構は「ステアーAUG」に近いそうです。
駐港部隊は当時最新の装備を与えられていた事もあり、従来の人民解放軍のイメージを塗り替える外見が印象的で、模型業界では香港の模型メーカー「ドラゴン」から、1/35スケールのプラモデルも発売されていました。
私も発売当時に購入しましたが、資料の少ない時代、箱絵のイラストが貴重な情報源になった物です。
装備再現に使用した「95式自動歩槍」は訓練用の無可動銃の為、サバイバルゲームでは形状の似た「97式自動歩槍」の電動ガンで代用しています。