1990年代の「中国人民解放軍 陸軍 単兵装備」です。
装備例では、「91式単兵携行具・初期型」を着装しています。
「91式単兵携行具」は1991年に制式採用された個人装備で、当時の主力小銃である「81式自動歩槍」に対応する作りとなっています。
「91式単兵携行具」は一見してわかるように米軍のタクティカルベストを参考に開発されたものですが、ベスト自体にベルトは付属せず、昔ながらの合皮ベルトを締めた上からベストを着用します。
中国の当時の画像やTVドラマで確認できますが、合皮ベルトの位置は、腰ではなくベストの二つのバックルの間に位置するのが特徴です。
携行具には必要な装具の多くが取り付けられていますが、ガスマスクケースは付いていない為、「65式防毒面具袋」をたすき掛けしています。
「91式単兵携行具」の採用当初の装具配置は、後の標準的なタイプと異なり、マガジンポーチが3個、手榴弾ポーチが4個です。
左右非対称な、初期型ならではのレイアウトが面白いです。
手榴弾ポーチは柄付き手榴弾専用の設計になっていますが、後期型では弾頭入れに開閉タブが追加され、卵型手榴弾にも対応するよう改良されました。
使用しているのは「67式木柄手榴弾」で、市販されている訓練用模擬弾です。
1990年代には「GK-80A」スチールヘルメットは全軍に行き渡っており、演習では頻繁に見られます。
一方、普段の訓練や軽作業では「87式迷彩作訓帽」が広く使われています。