現用ベトナム軍のAK用チェストリグの実物放出品です。
現行品としては新型にあたる、マガジン4本収納・迷彩色のモデルです。
この装備の採用時期は不明ですが、迷彩柄はK07迷彩服と同型で、概ね2010年代初期に導入されたものと推測します。
従来のチェストリグに比べてマガジンの携行数は1本増えて4本収納になりました。
一方、小型ポーチは縦に配列することにより、全体の装備品携行数を減らさない、ベトナム独自のデザインで作られています。
ポーチの留め具は従来からの樹脂製トグルボタンです。
映像資料では、より新型と思われるクイックリリースバックルの物も確認できます。
腰回りの板紐も、従来の結んで留めるタイプから、金具でサイズ調節、ナスカンで連結するタイプに変更されています。
一度サイズ調節を完全にしておけば簡単に着脱できる、利便性を考慮した改良点ですね。
チェストリグの蓋を開けた状態です。
全体形からも、中国製コピーから脱却した、ベトナム的オリジナリティを感じる装備品となっています。
左側小型ポーチの形状です。
縦に配置されいるのが新鮮な印象を受けます。
中央に位置するのはAK用マガジン4本分の収納ポーチです。
右側配置小型ポーチの下部の物は、従来からのメンテナンスキット＆オイラー缶入れとなっています。
肩紐ストラップの連結部分です。
ここは従来の物と比べて特に違いは見られません。
チェストリグはデッドストック新品ですが、保存状態のせいか、はじめから金具の塗装が剥げています。
細部に雑な感じがあるのも、ベトナム製品の味、と言えるでしょうか…。
チェストリグの裏面です。
硬い生地で作られているので、形状もきっちりと決まります。
旧世紀の“やわらかリグ”を知る身としては、時代の差による出来の違いに感慨深い気持ちになります。
中央には黄色いスタンプで「BAO BANG AK」と押印されています。
チェストリグに携行品を収納した状態です。
収納品一覧です。
小型ポーチには米軍の手榴弾が入ります。
サイズ的にM67手榴弾の収納がギリギリ丁度の容量です。
真ん中のポーチにはAKマガジンが4本入ります。
小型ポーチの収納規定は不明ですが、訓練映像では支給された手榴弾を入れているので、再現してみました。
ただし、訓練では1個か2個位しか手渡されていないようです。
実際の着装状況です。
迷彩柄を合わせるべく「K07迷彩服」と組み合わせてみました。
中国由来のチェストリグのデザインは、安定の使いやすさで実用性は高いです。
