ソ連軍が主にアフガニスタン紛争で使用した「アフガンカ帽」です。
以前にもブログにて紹介しましたが、野戦帽章を取り付けたので改めて紹介します。
この帽子はアフガンカと合わせて使用する為にデザインされた作業帽で、服と共生地のカーキ色の中厚綿布で作られています。
帽子上部に耳当てが折り曲げてボタン留めしてあります。
帽子内側には薄手の綿布による内張りがされています。
内張の中央にタグ・スタンプが押印してあります。
帽子の内側ハチマキ部分に、人造革製の汗止めバンドが縫い付けてあります。
また、帽章の取り付け位置には汗止めと同じ素材で作られたタブが縫い付けてあり、金属製の割りピンを隠すように配慮されています。
帽章は、保護色で塗装された野戦用を入手して取り付けました。
アフガンカ帽はつば付きフィールドキャップ・スタイルで使いやすいです。
デザインも機能的でスタイリッシュさが感じられます。
ソ連軍内でも評価されていたようで、アフガンカと同じく各種迷彩柄の物が製造され、ロシア連邦軍でも引き続き使用されています。
アフガニスタン紛争当時の前線の兵士の間では、小さめのサイズのこの帽子を特に四角く折り癖を付けて、頭頂部に載せるように浅く被るのが粋とされていたようで、再現してみるのも面白そうです。
普段は上に折り曲げてある耳当てを下ろした状態です。
コットン製なので素材的な保温効果は限定されますが、遮風効果による防寒機能はある程度期待できるでしょう。
耳当てにはボタンホールがあり、顎の下で留める事も出来ます。
耳当ては後頭部もカバーするので、襟首から寒風が吹き込むのを防ぐことが出来ます。
耳当てに縫い付けてあるボタンの様子です。
ボタン留めする事で、よりしっかりと防寒用途に使えます。
ソ連軍の実録映像では、実際にこのような使い方をしている例は見たことがありません。
ソ連軍は防寒被服が充実しており、アフガンカ帽にこだわる必要は無かったのでしょう。
ともあれピロトカと比べれば、つば付き帽子のデザインは作業用としては使い勝手が良いと思います。