アメリカ陸軍がベトナム戦争当時に使用していた「M1961フィールドパック」です。
画像の物は実物中古放出品です。
M1961フィールドパックは、M1956フィールドパックの容量不足等の問題点を改良したモデルで、ベトナム戦争当時に主要装備として用いられました。
基本形状はM1956と同様ですが、蓋が大型化され、容積も若干増しています。
下部のストラップも同様にポンチョ等を縛着出来ます。
蓋の付け根中央には画像のようにスリットがあり、下部ストラップを使用しないときはここに収納します。
下部ストラップの収納状態です。
M1961フィールドパックで一番の改良点は、パック内側に追加された防水ビニールカバーです。
使用時には防水カバーを引っ張り出します。
中に携行品を収納します。
その後、ビニールの先端を折り畳み、くるくると巻き込んでいきます。
防水ビニールを巻き込んだ状態です。
このあと蓋を閉じて携行します。
防水機能を考慮した構造ですが、簡易的なもので、画像のように内部には防水機能はなく、あくまで小雨時に蓋の隙間からの浸水を防ぐ程度の機能と言えそうです。
ピストルベルトに連結した状態です。
M1961フィールドパックはベトナム戦争中期にはアメリカ海兵隊にも採用され、使い勝手の良さからナイロン製の「M1967フィールドパック」も採用された他、ALICE装備の時代には制式から外されたものの、「アスパック」等の名称で愛用され続けました。