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台湾のトイガンメーカー「ICS」の電動ガン「M1ガーランド」はサバイバルゲーム向きの良い銃ですが、折角のセミオートライフル、是非スコープを載せたいと思っていました。
しかし、M1ガーランドのスコープマウントはサードパーティからも発売されず、実物は高価かつビンテージ品の上、銃本体への取り付けに大掛かりな切削加工も必要という、なかなか難易度の高い物でした。
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そこで他力本願で行く事にし、知人にスコープマウントの加工取り付けを依頼しました。
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結果は大成功、実用性重視の加工をして頂きました。
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形状は実銃で言うところの「M1C」タイプに似た、レシーバーに直接ネジ止めする構造です。
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M1ガーランドは後継の「M14」と違い、独特な形状のクリップによる装填方式の為、レシーバー上部に干渉しないよう、スコープはオフセット配置になっています。
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レールの長さは短めなので、搭載出来るスコープを選ぶ必要があります。
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位置の調整等、随分苦労されたようで、依頼者の私としてはただただ頭の下がる思いです。
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レシーバ上部から見ると、マウントレールが綺麗に側面に位置しています。
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マウントは2箇所ネジ止めされています。
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マウント位置も低く、スコープを載せても狙いやすいです。
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実際にスコープを載せてみた所です。
スコープは手持ちの物を載せ比べてみて、接眼距離、スコープマウントの位置決めが一番上手くいく物を選びました。
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このライフルスコープは第二次世界大戦当時の設定だとデザインが現代的過ぎますが、他に選択肢も無いのでひとまずサバイバルゲーム用として妥協しておきました。
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オフセットマウントですが、出来る限り銃身に寄せるようにセッティングしています。
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実際にスコープを覗くとこんな感じです。
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接眼距離を考えて出来るだけレシーバーから突出させられるライフルスコープを選んで載せています。
スコープの重量もプラスされ、構えた腕にずっしりと重みを感じます。
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レシーバー側面のスコープマウント固定部分のメカニカルな所がよくわかります。
マウントは巧みにマガジンキャッチを避けて配置してあります。
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対物レンズ側からの視点です。
大型のライフルスコープなので、迫力があります。
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スコープマウント製作依頼に合わせて、チークパッドも入手しました。
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ネットオークションで入手した物で、第二次世界大戦当時のM1ガーランド専用チークパッドの精巧複製品です。
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チークパッド内部には詰め物がしてあります。
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チークパッド表面も立体的に成型されていて良い感じです。
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茶革製のパッド表面には、USマークが打刻されています。
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実際に取り付けるのは一苦労で、未使用品で革に曲がり癖が付いていない為、馴染ませるのに骨が折れました。
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付属の革紐を使い、悪戦苦闘して何とか見られる状態にした所です。
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側面のUSマークが良いアクセントになっています。
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革は着色されていないので、保革油を使い手入れをしながら、使い込んで色合いを深めたい所です。
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チークパッドを装着した事で、頬付け位置が一段とスコープ側に近づきました。
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「ライフルスコープ」、「スリングベルト」、「チークパッド」を装着し、「M1C風狙撃銃」の完成です。
スリングベルトは第二次世界大戦中に多用された革製の「M1907スリングベルト」の複製品を装着してみました。
この複製品は金具が黒染めされた後期型です。(初期の金具は真鍮色です)
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茶色い革製品と木製ストックの色合いが良く似合っており、大型のライフルスコープと相まって非常に“スナイパー感”溢れる仕上がりになりました。
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M1907スリングベルトは元々が狙撃銃用の民生品から派生したスリングベルトです。
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多機能な構造のスリングベルトで、肩に掛けるだけでなく長さを調整して腕に巻き付け、射撃姿勢を安定させる事が出来ます。
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各部に設けられた金属製フックを任意の鳩目穴に差し込み、長さを調節します。
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同時期の諸外国のスリングベルトと比べても、ひときわ凝った作りです。
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チークパッドと組み合わせて、安定した射撃姿勢の維持に役立ちます。
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欠点としては肝心のフック金具がベルトから外れてしまう事があり、運が悪いと銃本体を取り落としてしまう恐れがあります。
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スリングベルト自体の個体差もありますが、結構な頻度で外れてしまうので注意が必要です。
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第二次世界大戦に於けるヨーロッパ戦線の「アメリカ陸軍 歩兵分隊 狙撃手」装備です。
オフセットマウントにチークパッドの組み合わせは、実用性はともかく見た目が格好良いので大変気に入っております。
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第二次世界大戦装備で狙撃銃となると、セミオートでの連続射撃の出来るM1ガーランドは各国装備の中でも優秀な狙撃銃と言えます。
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電動ガンとして見るとセミオートのみ、というのはいささか心もとない所もありますが、ジャンル的には「SVDドラグノフ」や「PSG-1」と同じ土俵で戦っていると考えれば、40発近い装弾数も含めてICS製品はかなり“強い”銃と言えそうです。
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M1ガーランドはレシーバー付近がかなり太い印象です。
結構重量もあるので、しっかりと構える必要があります。
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第二次世界大戦当時に実際に使われていたアメリカ軍スコープは、レンズ径が小さい2.2倍率の「M84」が多く使われていましたが、実用性と価格の都合から一般的なトイガン用ライフルスコープを載せています。
いずれ機会を見て、もう少しシンプルなデザインのスコープに載せ替えたいですね。
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セミオート電動ガンでフルオート火器と真正面から撃ち合うのは厳しいですが、スコープの視界を活かしたアンブッシュに徹すれば、ボルトアクションに比べて素早い修正射撃が出来るので戦いようはあるかなと思います。