現用ベトナム軍のズボン用ベルトです。
ベルト部分は緑色のナイロン製、金属製のバックルでサイズ調節する「GIベルト」スタイルです。
資料映像では通常勤務服から戦闘服まで、ズボン用ベルトとして広範囲に使われています。
ベトナム人民軍では長らく革風のビニール素材で作られた箱型バックルベルトが使用されていました。
今回紹介するナイロン製のベルトは2010年代に入ってから見られるようになった装備で、現在は完全に更新されているようで、ビニール製ベルトを目にする機会はほぼ無いように思います。
金属製のバックルには中央にベトナム人民軍のシンボルマークである星章がレリーフ状に記されています。
バックル裏面の形状はGIベルトそのもの。
青く見えるのは保護用ビニールシートが貼られている為です。(もったいなくて剥がせないでいます)
バックル側面にはベルトを抑えるピンの頭が見えます。
感覚的に扱える、便利な作りです。
ベルトのナイロンは頑丈に織られています。
軍用らしく、艶の目立たない素材で作られています。
ベルトを束ねる遊環もナイロン製なのが特徴的です。
他国の場合、遊環のみ革製だったり、遊環自体付属しない事も多いので珍しいな、という印象です。
旧型ビニール製ベルトと現用ナイロン製ベルトを比較してみます。
並べてみると、ベルトのみならず、バックル部分も全く新規に作られているのがわかります。
作り自体が、現用ナイロン製では凝ったものになっている印象です。
と言っても、旧型がシンプル過ぎたとも言え、構造自体は100円ショップで販売されている作業ベルトと大差ない物です。
勿論、バックルの厚みやナイロンの強度は軍用品として必要十分な、しっかりした作りです。