国家人民軍(東ドイツ軍)の「MPi-K(東ドイツ製AK-47)」用マガジンポーチです。
冷戦当時の東ドイツ軍で広く使用された物で、ミリタリー・サープラス市場でもよく見かけるアイテムです。
マガジンポーチのデザインは縦にマガジンを収納して上から蓋を被せるというシンプルで扱いやすい形状です。
私の所有する物はシンプルなデザインですが、個体によって側面に工具類を収納する為の小型ポーチが縫い付けてある物もあります。
裏面にはグレーナイロン製のベルトループが設けられています。
東ドイツ軍のマガジンポーチは初期にはAK用マガジンの形状に合わせてポーチの裁断自体もカーブのある、湾曲した形状でしたが、時期は不明ながらシンプルな箱型に変更されました。
マガジンポーチを真上から見た状態です。
東ドイツ軍の装備品は、マガジンポーチに限らず野戦服と同じ「レインドロップ迷彩」柄の生地が使われているのが外見上の特徴です。
マガジンポーチを真下から見た状態です。
使用されている迷彩生地の素材や、各部の縫製はしっかりしており、同じ社会主義圏のソ連軍等と比べても丁寧な作りでドイツ人の几帳面さを感じさせます。
装備ベルトへの組み込みはシンプルなベルトループ式です。
冷戦時代の社会主義圏の軍隊ではポピュラーな軍装品のデザインであり、単純な構造だけに丈夫で、金具類を使わない分コストも抑えられる為に採用された物と思われます。
蓋を留めるストラップはコットン製で、先端に金属金具が取り付けられています。
ストラップ自体はただ差し込んであるだけで、コの字型の固定金具との間に充分な隙間があり、簡単に引っ張り出す事が出来ます。
蓋の固定自体は、多分に金属製金具同士のテンションに依っており、ストラップが外れた状態でも自然と蓋が開くことは無いと思われます。
蓋をしっかり手で持って、引っ張る事で金具が外れて蓋を開ける事が出来ます。
蓋を開放した状態です。
マガジンポーチの中にはAK系各種マガジンを4本収納出来ます。
マガジンポーチの内部は、仕切りが設けられており、画像のようにマガジンを綺麗に収納出来ます。
このマガジンポーチ(後期型と推定)ではシンプルな仕切りのみの内部構造ですが、製造時期や個体によって内部構造が異なるものもあるようです。
マガジンポーチ・バリエーションについては個人的に大変興味があるので、新規アイテム調達も意欲的に進めていきたいです。