北ベトナム軍 K58 軍服 (ベトナムエキスプレス製・複製品)

北ベトナム軍ことベトナム人民軍の「K58戦闘服」です。

日本式に言うと「58式」というところで、1958年に採用された軍服です。

 

 

この開襟スタイルの物は夏服になります。

他に、中国の人民服のような折襟4ポケット・スタイルの冬服もあります。

どちらも戦闘服・作業服・制服を兼用しており、他に正装用の制服や制帽もありますが、制服はもっぱら士官向け優先で、下士官兵まで制服が支給されるようになったのはベトナム戦争終結後しばらくのち、国力に余裕が出てきてからのようです。

 

 

肩には肩章留めループが付属しています。

ベトナム戦争中に追加された構造で、制服として用いる場合は、ここに肩章を取り付けます。

 

 

ズボンはシンプルなストレート・ズボン型です。

生地も薄くて涼しいですが、触った感じ、生地の耐久性は低そうです。

 

 

ズボンのポケットは正面に2つと背面に1つあります。

また、ズボンの裾にはボタンとボタン留めループが付いています。

 

 

前合わせはボタン止め式です。

ボタンは全て隠しボタン式になりますが、ベルトループ付近のボタンが複数あるのが面白いです。(耐久性を高める為?)

 

 

尻ポケットは1つあり、ループとボタンで留められます。

 

 

ズボンの裾にはボタンホールがあり、歩行時にばたつかない様工夫されています。

実際に戦闘靴と組み合わせてみると、ちょうどレギンスを付けたように足首がぴったりして、動きやすいです。

 

 

K58軍服の着用状況です。

「ムゥ・コーイ(防暑帽)」に帽章、軍服に襟章を付けた基本的な状態です。

ほかに、「ムゥ・メーム(略帽)」を着用する事もあります。

 

 

細部のデザインや色味の変更はありましたがベトナム戦争中から基本的なデザインは殆ど変わらず、現在は2003年制定の「K03」が作業服や常勤服として使われています。

さすがに戦闘用としては古すぎると考えられたようで、2007年にリーフパターンの「K07迷彩服」が採用され、普及しています。

 

 

ベトナム戦争中は、南北ベトナム国境を越える際に一切の徽章類を外していたため、この着用例はベトナム国内の部隊もしくはベトナム戦争後の人民軍ということになります。

 

 

ベトナム人民軍の襟章です。

ベトナム人民軍の襟章は、単体で使用する際は兵科章と階級章を一緒にした「兵科複合型襟章」を着用します。

 

 

襟章には裏側にブリキ製の爪があり、軍服の襟にかがり糸を縫っておき、そこに爪を通して固定します。

 

 

ただし、この方法だと何かに引っ掛けたり、ブリキの爪が折れたりして脱落してしまう事もありうるので注意が必要です。

 

 

購入したミリタリーサープラスショップによると、ベトナム戦争当時に製造された実物だそうです。

階級は「歩兵科・上士」、日本軍に例えると「曹長」に相当します。

 

 

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