ベトナム製の水筒とピストルベルトです。
現用ベトナム軍装備として入手した物ですが、実用例が確認できない、謎のアイテムです。
入手してずいぶん経ってから、ベトナム軍装に詳しい方より、「軍用品ではなく、ミリタリースタイルの民間用品では?」とのアドバイスをいただきました。
民生品としてみると、ピストルベルトの存在が謎ですが、日本におけるサバゲー用品やキャンプ用品のような位置づけ、あるいは観光客向けのお土産品の可能性が高そうです。
ピストルベルトは、1990年代あたりのサバイバルゲーム用レプリカ米軍ベルトに非常に似た印象を受けます。
要は「ペナペナでクタクタ」という事ですが、それはそれで取り回しが良くて軽便に使えるとも言えます。
なんせ米軍ナイロン製装備ベルトは、実物新品だと猛烈に硬くてサイズ調節も爪が割れる位、苦労しますので…。
ベルトのバックルはクイックリリースタイプです。
形状はフランス軍のピストルベルトに似た形状です。
水筒は迷彩カバーに入っています。
このカバーも、だいぶおおざっぱな作りで、民生品と分かって見れば雑な作りも納得かな、と。
水筒カバーはベルトループでピストルベルトに取り付けられています。
縫製は丈夫とは言い難い物で、実用性に不安を感じる部分です。
迷彩カバーの生地は現用・旧型含め、軍用品とは明らかに異なる質感で、ざらざらした綿製です。
カバー内部にはナイロンの内張がされています。
非常にテカテカした薄手のナイロン製で、なるほど民生品らしいな、という印象です。
水筒カバーのベロはベルクロ式になっています。
ここは軍用より利便性が高い部分ですね。
すべすべしたナイロン内装のおかげで、中の水筒は取り出しやすいです。
水筒本体はプラスチック製です。
デザインは米軍水筒の模倣で、サイズもおおむね同じくらいです。
水筒の蓋も、米軍水筒によく似ています。
飲み口からわかるように、水筒本体の厚みは各国軍樹脂製水筒と比べると、だいぶ薄く見えます。
水筒正面には、製造メーカーのロゴと思われるマークがあります。
ベトナムでは軍用品の製造は国に公式に認可を受けたメーカーに限定され、それを示すタグが必ず付いているそうです。
このマークも、軍用品を示す物では無いようですね。
着装例として、現用ベトナム人民軍陸軍の「K07迷彩服」と合わせてみました。
軍用実物にこだわるなら微妙なアイテムですが、見た目は悪くないので、コレクションアイテムのひとつとしては面白く、着装用には利便性が高いので案外悪くない買い物だったと思います。