ソ連軍 ShMS ガスマスク (実物)

ソ連軍の「ShMS」ガスマスクです。

大昔、ソ連崩壊に伴いソ連軍装備が安価で大量に市場に流れたときに、「モンキータイプ」の名称で取り扱われていたガスマスクです。

このガスマスクはボイスエミッター機能が付いており、声の通りが良いので会話が可能です。

「ShM-41M」や「GP-5」などの普及型ガスマスクにはこの機能がなく、ガスマスクを装着した状態だとこちらの声が相手に聞こえません。

相手の声はよく聞こえるため、推測ですがボイスエミッター機能は命令伝達の必要のある指揮官クラスに配備されたのではないでしょうか。

付属のキャニスター(吸収缶)は円筒形の物でした。

そもそも、この形状のキャニスターが欲しくて入手した経緯がありますが、実際の所、ガスマスク本体の形状との関連性は特にないようで、任務や配備状況・年代などにより様々な種類のキャニスターとガスマスクの組み合わせで使われています。

 

 

ガスマスクバッグとガスマスクは別々に調達した物を組み合わせています。

ガスマスクバッグは「1967年式A型」という、冷戦期によく見られた標準的なものです。

このバッグのキャニスター収納部分は縦長で幅が狭く、円筒形の物に合わせて作られているようです。

 

 

装備する際はショルダーストラップで肩からたすき掛けし、細いストラップを腰に回して固定します。

バッグ自体は薄手の綿生地で出来ており、中身を詰めていないとバッグの形状を維持できません。

 

 

キャニスターの収納スペースは上部を紐で絞るようにできており、底部には呼吸弁を塞がないよう木製の下駄が仕込んであります。

 

 

ガスマスクバッグ内部は三つに区切られており、それぞれガスマスク本体、キャニスター、身体防護シートを収納します。

 

 

バッグ側面に付属品ポーチもあり、化学防護装備一式がこのバッグで携行出来ます。

 

 

実際にガスマスクを収納してみるとバッグの容積がかなり窮屈で、ぎゅうぎゅうに詰め込む感覚です。(連結ホースは面体から外してあります)

 

 

本来は使用上緊急を要する事もあり、面体とキャニスターはホースで連結した状態で収納する物と思われますが、私は痛まないように、バラした状態で扱っています。

 

 

【商品紹介】

「軍服画報 月刊アームズマガジン4月号別冊 ホビージャパン 1998年」…時代を問わず世界各国の軍装品を実物の画像にて解説した資料本です。特に第二次世界大戦当時のソ連赤軍について詳しく解説されています。

 

 

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