日本陸軍「工兵弾薬盒」の、海外製複製品です。
日本軍装備としてはスタンダードな、牛革製の弾薬箱をベルトループを用いて帯革に装着する構造です。
制式名称は「騎兵弾薬盒(丙)」ですが、ミリタリー界隈では通称「工兵弾薬盒」とも呼ばれています。
形状としては「騎兵弾薬盒」から、斜め掛け用の負い革と手入れ具挿入用革タブを省略した物です。
騎兵装備の他、通称が示す通り、工兵や、戦車および車輛乗員の自衛用に支給されていました。
大まかな構造は、歩兵用の弾薬盒「後盒」に似ています。
後盒同様、革製の蓋留めを、真鍮製のギボシで留める構造です。
内部は間仕切りがあり、両サイドに小銃実包紙箱(15発入り)、真ん中に専用の銃手入れ油缶と、ねじ回し工具を収納します。
弾薬盒の傾向弾数は30発で、歩兵の持つ弾薬盒「前盒」1個と同じ容量です。
工兵弾薬盒は1個のみを装備します。
積極的射撃を前提としない、あくまで自衛用の装備品という事ですね。
工兵弾薬盒と組み合わせる小銃は、騎兵向けの四四式騎銃の配備で余剰となった三八式騎銃が多かったようです。
【商品紹介】
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「新装版 日本の軍装 1930-1945」…本記事中の工兵や騎兵を含め、日本陸海軍・各兵科の個人装備について詳細に図説されている資料本です。