国家人民軍(東ドイツ軍)で採用された最後の個人装備「U.T.V.」システムを構成する、「MPi-AK-74(東ドイツ製AK-74)用マガジンポーチ」です。
UTV装備は1980年代に開発され、旧来の装備を更新する予定でしたが、1990年の東西ドイツ統一によりそれも叶わず、生産された大量の未使用品が格安でミリタリー・サープラス市場に放出されました。
このマガジンポーチはUTV装備として開発された物で、従来のマガジンポーチと基本構造は同一ながら、画像のように装備取り付け機構などに変更が見られます。
マガジンポーチを真上から見た状態です。
東ドイツ軍をイメージづける“レインドロップ迷彩”は、UTV装備でも変わらず採用されています。
マガジンポーチを真下から見た状態です。
ある程度コシ・硬さのあるしっかりしたコットン(化繊との混紡?)で作られています。
蓋を留めるストラップはUTV装備に共通のもので、イギリス軍のP58装備に酷似したデザインです。
従来の物と異なるクイックリリース式のストラップは、タブを上に引っ張る事で素早く金具を取り外せます。
ストラップのコの字型の金具はグリーン塗装されていますが、塗膜が弱い為、新品で購入したにも関わらず、数回の使用で既に一部が剥離し金属地肌が露出しています。
マガジンポーチの蓋を開けた状態です。
マガジンポーチの外見は、従来型装備の後期型と同様、長方形の箱型です。
蓋を開けると、内部に4本のマガジンを収納出来ます。
個体によって、マガジンポーチの側面に小型のポーチ1個が縫い付けられている物もあります。
マガジンポーチの内部は4つに仕切られています。
容積には余裕があり、想定されているAK-74系マガジンはもちろん、湾曲の強いAK-47系マガジンも問題なく収納可能です。
私の所有する個体は内部が4つに仕切られているシンプルな構造ですが、他にもソ連軍マガジンポーチのように「マガジン入れ3か所、付属品入れ1か所」の作りの物もあります。
いずれは入手して、詳細を確認したいと思っていますが、徐々に東ドイツ軍装品自体の流通量が少なくなっており、希少性が高まっているので思うようにいきません。