ドイツ国防軍が第二次世界大戦で使用した、モーゼルKar98k小銃用の「S84/98銃剣」です。
画像の物は当時の軍用実物中古品になります。
状態は鞘にサビが浮いていたり、革部分が劣化していたり、実用には難がありますが、剣差しもついて比較的安かったため、資料目的で入手しました。
銃剣本体は刀身が切断処理された合法品です。
切断された刀身の残り部分が少なく、鞘から脱落するので扱いには注意が必要です。(入手時には、ガムテープのようなものを巻いたうえで鞘に差し込んでありました)
剣差しは黒革製で、歩兵用もしくは初期型とされる、銃剣の柄を留めるストラップの無いモデルです。
実物のサイズ感や金具の構造を知る事が出来、のちに複製品を入手するに当たって再現性の確認におおいに役立ちました。
銃剣本体です。
鞘にサビが浮いており上体は中古並みといったところ。
モーゼル銃剣の柄はベークライト樹脂製が有名ですが、このモデルは木柄タイプです。
ドイツ軍の銃剣はつばの部分が殆どなく、独特の着剣方式なので、他国の物と比べてスマートな印象を受けます。
モーゼルKar98k小銃は、同時代の各国軍の小銃と比べると騎銃(カービン)に相当するサイズ感で、銃剣も世界に先駆けてブレードが短くなっていました。
グリップは木柄ですが、本物のもつ質感が素敵です。
グリップは細く、エッジは丸みを帯びており、加工の丁寧さが実感できます。
金属部分はさすがに中古並品にサビが目立ちます。
着剣時、銃に接触する部分が平らに整形されているのが銃剣らしいところです。
大抵の銃剣では鍔にリングを設け、そこに銃口を差し込む固定方法を取っていますが、モーゼル銃剣では銃剣の中に銃側の凸溝と、クリーニングロッドをそっくり挿入する、独特な構造をしています。
モデルガンへの着剣は試していませんが、特徴的で面白い機構だと思います。
銃剣鞘には出っ張りがあり、これを剣差しの穴に引っ掛けて携行します。
わりと力技で挿入することになりますが、付属の銃剣差しには綺麗に装着できました。
【商品紹介】
「ドイツ軍 モーゼル 98k バヨネット」…ウインドラス製複製品です。グリップは木製、刀身は真鍮製で黒塗装仕上げです。黒革製剣差し付きです。
「モーゼル Kar98k銃剣+剣差セット」…ベークライト樹脂製グリップ・タイプの複製品です。グリップはプラスチック製、刀身は真鍮製でニッケルメッキ仕上げです。黒革製剣差し付きです。